コピーライティング術

コピーライティングに説得力を持たせる5つのコツ

2016-07-22

読み手が知りたい5つの 理由

売れるコピーライティングには、読み手を納得させる説得力があります。この説得力は、読み手が感じる「なぜ?」について、先回りしてすぐに答えることで生まれます。

もしも読み手の疑問に答えていないと、「なぜ答えてくれないんだろう・・・?」とモヤモヤした気分になって、文章を最後まで読んでくれなくなるかもしれません。

あなたの書くセールスコピーやブログ記事では、読み手が感じる疑問について、しっかりと答えることができていますか?

この記事で紹介する『5つのなぜ?』について、一度確認してみてください。

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コピーライティングに説得力を持たせる5つのコツ

世界的に有名なダイレクト・レスポンス・コピーライターであるマイケル・フォーティン氏によると、読み手は次の『5つのなぜ?』について、理由を知りたがっているとしています。

  1. なぜ、私(読み手)が買うのか?(Why me ?)
  2. なぜ、あなた(書き手)が紹介するのか?(Why you ?)
  3. なぜ、この提案をするのか?(Why this ?)
  4. なぜ、今提案をするのか?(Why now ?)
  5. なぜ、この価格なのか?(Why this price ?)

この『5つのなぜ?』に答えることで、文章に説得力が生まれます。

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1. なぜ、私(読み手)が買うのか?(Why me ?)

セールスコピーを読む人は、なぜ自分に提案しているのか理由を知りたがっています。

  • 「なぜ、私がセールスコピーを読む必要があるのか?」
  • 「なぜ、私にこの商品が必要なのか?」

紹介する商品・サービスが読み手にとって必要な理由を伝えずに、一方的に商品の説明を始めても、なかなか読み進めてはもらえません。

例えば、街中を歩いている時に、突然「おすすめベビー用品」の話をされたって、赤ちゃんがいない人にとっては必要のない話ですよね。

ですのでセールスコピーの最初の方で、どんな人に向いている商品なのか、逆にどんな人には向かないのか、という説明をする必要があります。

ブログ記事を読む理由は何か?

ブログ記事の場合も同じです。文章の最初に記事を読むべき理由を告げるようにします。

  • 「なぜ、私がこの文章を読む必要があるのか?」
  • 「この文章を読むと私はどうなるのか?」

という読み手の疑問について語ることで、安心して読み進めてもらえます。

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2. なぜ、あなた(書き手)から買うのか?(Why you ?)

セールスコピーを読む人は、あなたが商品・サービスを紹介する理由を知りたがっています。

  • 「なぜ、あなたがこの商品・サービスを紹介するのか?」
  • 「あなたがこの商品・サービスと、どういう関わりがあるのか?」
  • 「あなたの何をもって信頼できるのか?」

読み手の信頼を得るためには、これらの疑問に答えなくてはいけません。資格や多くの経験を持っていることを示す、実力があることを示すなどして証明をします。

あなたに対する信用が増えるほど、購入の可能性が高くなります。

例えば、あなたがプロ野球選手を目指しているとして、どこの誰だかわからない人に「コーチをしてあげようか?」と言われたって、「はい、お願いします!」とはならないですよね。

書き手が商品・サービスを紹介するのに、ふさわしいことを証明する必要があります。

ブログ記事を書くのは誰か?

ブログ記事であれば、記事の冒頭に「この記事を書いた人」を紹介する方法があります。書き手がその記事を書くのにふさわしい経歴や実績を持っているのなら、積極的に伝えるようにします。

または、書き手のちょっとしたパーソナルな部分を出すという方法もあります。そうすることで、文章に温かみが生まるようになります。

「どんな人がこの記事を書いているのか?」を知ってもらうことで、主張に対しても徐々に親近感が芽生えるようになるんですね。

ブログ記事をたくさん読んでもらえれば、親近感はやがて信頼感へと変わります。

3. なぜ、この提案をするのか?(Why this ?)

セールスコピーを読む人は、商品・サービスのオファーの理由を知りたがっています。

  • 「なぜ、この商品を提案するのか?」
  • 「なぜ、このオファーなのか?」

オファーとは、売り手と買い手の取引条件のことです。

商品そのものだけではなく、保証や特典など、買い手が得られるモノ全てを合わせた提案について、疑問に答える必要があります。

書き手が商品を売りたい理由は、ただ利益を得たいからかもしれません。ですが、読み手に共感できるような理由やストーリーがあれば、積極的に伝えることが大切です。

例えば、過去に肌荒れで悩んでいたのであれば、肌ケアの商品を紹介するときには、自分のツラい過去を打ち明けることで共感を生むことができます。

ブログ記事でこの主張をする理由は何か?

ブログ記事にしても、主張に至った理由を説明することが大切です。自分の体験談として説明できれば、説得力が生まれます。

4. なぜ、今提案をするのか?(Why now ?)

セールスコピーを読む人は、今すぐ購入しなければいけない理由を知りたがっています。

  • 「なぜ、今提案するのか?」
  • 「なぜ、今買わなければいけないのか?」

人は行動を促されても、今すぐ行動する理由がなければ、なかなか行動しようとはしません。なぜなら、明日が今日と同じなら、行動は明日にしようと考えるからですね。

明後日が明日と同じなら、明後日に先延ばしをします。

そのためセールスコピーでは、今すぐ行動したくなるような限定性や希少性を加えることが、すごく重要な要素になります。ただし、その限定性や希少性に「理由」がないと、疑わしいものになってしまいます。

例えば 、3日間限定50個の商品なら、

  • 「どんな理由で50個なのか?」
  • 「なぜ3日間なのか?」
  • 「この機会を失うとどうなるのか?」

といった疑問に答えることが必要です。

ブログ記事で行動をすすめる理由は何か?

ブログ記事の場合も、読み手に何か行動してほしい提案をするなら、なぜ今行動した方が良いのかを話すことが大切です。

こちらも自分の体験談に基づけば、説得力が増します。

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5. なぜ、この価格なのか?(Why this price ?)

セールスコピーを読む人は、あなたが提案するオファーを含む価格には、どんな理由があるのかを知りたがっています。

  • 「業界の中で平均的な提案なのはなぜなのか?」
  • 「他社と比べて高い価格はなぜなのか?」
  • 「他社と比べて安い価格はなぜなのか?」

例えば「新商品を広めるキャンペーンのために安い」とか、「充実した保証を付けているために他社と比べて高い」といった理由です。

書き手が提案する価格について、読み手が購入した場合に得られる利益や、購入しなかった場合にどれほど損をするのかを伝える必要があります。

ブログ記事を読んで行動するメリット、しないデメリットは何か?

ブログ記事なら、提案した行動をすることで起こるメリット、あるいは、しないことで起こるデメリットを具体的に話すことで、提案に説得力が生まれます。

例えば、デメリットを金額に換算して表現するという方法もあります。「今これをやっておかないと、1万円無駄にすることと同じです・・・」といった感じです。

金額に換算するなら、もちろん根拠が必要です。

人は理由を欲しがっている

人は自分がすることに対して、常に理由を欲しがっています。

例えば、レストランでメニューをオーダーした時に「15分お待ちください」とだけ言われたら、「なんで?」と思ってしまうのではないでしょうか?

よく知られている人間行動の原理に、「理由を付け加えると頼みごとが成功しやすくなる」というものがあります。

心理学者のエレン・ランガー氏が行った、こんな実験があります。

エレン・ランガー氏のコピーの実験

図書館のコピー機の前にいる人に、次のような理由をつけて順番を譲ってもらうお願いをしました。

「すみません、5枚なのですが、先にコピーを取らせてくれませんか? 急いでいるので

「急いでいる」というもっともな理由をつけると、94%の人が譲ってくれました。

何も理由をつけないでお願いした場合は60%でした。

適当な理由でもお願いごとを聞いてもらえる

この実験が興味深いのは、理由は適当でも良いとわかったことです。

「すみません、5枚なのですが、先にコピーを取らせてくれませんか? コピーをとらなければいけないので

「コピーをとらなければいけない」という、よくわからない理由でも、93%の人が譲ってくれたのでした。

重要なのは、「急いでいる」というもっともな理由ではなく、「〜ので(because:なぜなら)」という単語だったんですね。

つまり僕たちは、理由らしい理由ではなくても、理由がついているだけで、条件反射的に思わず反応してしまう習性を持っているということです。

適当な理由は簡単なお願いごとに限る

ただし、適当な理由でも有効なのは、簡単なお願いごとに限ります。

「すみません、20枚なのですが、先にコピーを取らせてくれませんか? 急いでいるので」

「急いでいるので」というもっともな理由をつけてお願いした場合でも、コピーの枚数が20枚に増えると、承諾率は42%でした。先ほどの5枚の時と比べると、ずいぶんと承諾率が下がりましたよね。

さらに、なにも理由をつけずにお願いした場合の承諾率は24%でした。「コピーを取らなければいけないので」という適当な理由の場合も、承諾率は24%でした。

お願いごとのレベルが上がると、適当な理由はあまり通用しないんですね。

理由があると納得できる

コピーの実験でわかるように、人は理由があると納得できてしまいます。

例えば、レストランでメニューをオーダーした時に「15分お待ちください」とだけ言われると、「なんで?」という疑問が浮かびますが、「出来立てのアツアツを提供しますので、15分お待ちください」と言われると、なんだか納得できますよね。

友人から突然頬っぺたをビンタされたら「なんで??」と感じますが、「大きな蚊がいたから」と言われたら、感謝さえしてしまうかもしれません。

ですのでコピーライティングでも、何かを主張したらすぐに理由を説明することは、すごく大切なことなんですね。

▼売る商品より大事なもの▼ウェブセールスライティング習得ハンドブックcp-b

まとめ

人は理由を欲しがっています。説得力のあるコピーライティングにするコツは、読み手が知りたい5つの疑問について、その理由をすぐに答えてあげることです。

5つの疑問だけではなく、何かを主張する時には必ず理由をつけることが大切です。

たとえたいした理由がなかったとしても、付け加えることが重要です。小さな理由でも、付け加えることで読み手はスッキリできます。もっともな理由があれば、大きな説得力と信頼感が生まれます。

あなたの書いた文章には、理由が書かれていましたか? ぜひ一度チェックしてみてください。

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  • この記事を書いた人

高木浩一

心理学と脳科学が好きなマーケティング・Web集客の専門家/解脱しかけのゲダツニスト/ 大企業のマジメな広告デザインから男性を欲情させるアダルティな広告デザインまで、幅広い分野を経験した元グラフィックデザイナー。心理面をカバーしたマーケティングとデザインの両方の視点をもつ。個人が個人として活躍する時代に向けて「使えるマーケティング」をモットーに情報発信中。

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