顧客心理を掴む心理学

カリギュラ効果|禁止されると気になる心理的リアクタンスの使い方

投稿日:2017-02-19 更新日:

カリギュラ効果

人は「禁止」をされるほど、かえって興味が湧いて、その禁止を破りたくなる性質を持っています。このような心理現象を「カリギュラ効果」と言います。

例えば、次のように言われると、思わず気になってしまいませんか?

  • 「検索してはいけない危険なキーワードがあります」
  • 「これから先は人生を変える勇気のない人は読まないでください」

この心理現象は、広告宣伝でもよく使われています。雑誌の袋とじに「マル秘」と書いてあると、中身が気になったりしますよね。あえて読めなくすることで、お客さんの興味を引くマーケティングのテクニックです。

このカリギュラ効果をコピーライティングに取り入れれば、先を読まずにはいられない文章にすることができます。これはブログ記事のタイトルにも応用できます。

セールスの場面では、禁止を告げることでお客さんの信頼を獲得できるようにもなります。

カリギュラ効果を理解して、あなたのマーケティングに役立ててください。

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禁止されると破りたくなる「カリギュラ」の意味とは

そもそも「カリギュラ」とは何なのか、気になりませんか?

カリギュラ効果(Caligula effect)の「カリギュラ」とは、1980年に公開されたアメリカ・イタリアの合作映画『カリギュラ』に由来します。

暴君として名高いローマ帝国の皇帝カリギュラをモデルにしたこの映画は、暴力やポルノシーンがあまりにも生々しいという理由で、ボストンなどの一部地域で公開が禁止になりました。

このニュースが広まると、わざわざ他の州へまで行って観る人が続出するようになったことから、禁止を破りたくなる心理作用を「カリギュラ効果」と名付けられるようになりました。

ちなみに上映禁止が解かれると、映画の観客数は激減したといいます。「禁止」じゃなくなったことで、興味が薄れてしまったんですね。

鶴の恩返しも浦島太郎もカリギュラ効果

身近にあるカリギュラ効果は、小さな頃からたくさん体験していると思います。

昔話の『鶴の恩返し』では、「絶対に見ないでください」と言われて、娘が着物を織っている姿を覗いてしまったおじいさんがいました。『浦島太郎』では、「絶対に開けないでください」と言われて、玉手箱を開けてしまった浦島太郎がいました。

「絶対に◯◯しないでください」

なんて、フリとしか考えられないですけどね。

小学生の頃を思い返してみれば、「通常時は押してはいけない非常ベル」を押す生徒がいたり、高学年になると「女子だけが受ける授業」に、男子生徒たちは興味津々だったこともあると思います。

テレビを見れば、ピー音に消された言葉が気になりますし、「笑ってはいけない」ルールがあることで、ガマンできずに笑ってしまう番組があります。

「押すなよ、押すなよ、・・・絶対に押すなよ!」を合図に、熱湯風呂に突き落とす一連の流れもありますよね。

「禁止」の実験

アメリカのあるテレビ番組では、カリギュラ効果のこんな実験が行われました。

街中の塀に穴を開けて「覗かないように」と書いた張り紙をして、通行人がどのような行動をするのか観察するというものです。張り紙に気づいた人のうち、どれくらいの人が穴を覗いたと思いますか?

結果はなんと、ほとんどの人が覗いたのでした。「覗かないように」と禁止されると、思わず気になってしまうんですね。

なぜ、人はこれほど「禁止」に弱いのでしょうか?

カリギュラ効果のメカニズム

人は原則として、自分の行動や感情は、自分の意思で自由に決めたい欲求を持っています。「あれをやれ」「これは考えるな」なんて言葉には従いたくないんですね。

自分の意思や行動の自由を奪われると、強いストレスを感じます。

子どもの頃、お母さんから「今すぐ宿題をしなさい!」「早く寝なさい!」と言われたことで、やる気がなくなったり、反発したくなった経験はありませか?

このように抵抗を感じることを、心理学では「心理的リアクタンス」と言います。

禁止されると心理的リアクタンスが起こる

「禁止」という表示は、自由のひとつを奪うことになります。自由を奪われたことで、心理的リアクタンスが起こります。

そのストレスを解消したいという心理が、カリギュラ効果です。

つまり、特に興味がなかったとしても、「禁止」をされることで自由を奪われた気分になるんですね。自由を取り戻すために「禁止」を破りたくなるわけです。

心理的リアクタンスを解消する心理効果

心理的リアクタンスを解消する心理効果は、他にも次のようなものがあります。

  • ブーメラン効果:説得されるとかえって反発が強くなる
  • ロミオとジュリエット効果:障害があることでますます目的を達成したい気持ちが高まる

これらの心理効果を意図して使えば、相手を「◯◯したくなる!」と誘導できるということです。

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カリギュラ効果のキャッチコピーでの使い方

禁止されることで反発したくなるカリギュラ効果を使うことで、ブログ記事やセールスコピーでは、次のような興味を引くタイトルをつくることができます。

例え

  • 【悪用禁止】決して◯◯しないでください
  • 【警告】◯◯はまだ買うな
  • 【◯◯の謎】心臓の弱い人は注意してください
  • 真実の◯◯、△△な人は読まないでください
  • ◯◯の秘密、男子は見ちゃダメ!
  • ナイショの◯◯教えます
  • 禁断の◯◯公開
  • 閲覧注意!◯◯だけが知っている本当の△△

禁止したり、注意喚起をすることで、条件のある情報であることを伝えます。制限された条件があることで、読み手の興味を引き出すことができます。

カリギュラ効果の広告文章での使い方

制限された条件は、広告の文章であるセールコピースライティングにも使えます。

多くの企業は宣伝文句として、「買ってください」とお願いするだけのコピーを書きがちです。そこにカリギュラ効果を入れることで、効果的なコピーライティングに変えることができます。

お願いするだけのコピーとは、つぎのようなコピーです。

一般的なセールスコピー

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このコピーだと、「買ってください」とゴリ押ししてる感じがしませんか?

「買ってください」とお願いされると、人は反発したくなります。なぜなら、もうご存知のとおり、“人は自分の意思を自分で決定したい” からですね。

ゴリ押し感をなくすためには、「◯◯な人は買わないでください」という制限された条件をつけます。条件をつけることで、条件に該当しない人は、その文章に反応します。

カリギュラ効果を入れたセールスコピー

弊社の健康食品は、栄養バランスが完璧に計算された大変すばらしい商品です。この健康食品を試してもらえれば、そのすばらしさが必ず実感できます。

ですが数に限りがあるため、すべての人に試してほしいとは思っていません。この健康食品は、本当に健康を求める人のために開発しました。ですから興味本意程度なら、どうぞご遠慮ください。

本当に健康をお求めなら、ぜひ一度お試しください。今なら初回お試しキャンペーン中です。通常1万円での販売を、5,000円でご購入いただけます。

いかがですか?

文中にカリギュラ効果を入れてみることで、ゴリ押しのコピーの印象は変わりましたよね。ゴリ押し感がなくなれば、買い手は自分の意思で買い物をするという感覚になります。

ゴリ押し感をなくすためには、商品・サービスのちょっとした欠点をあえて紹介して、「〜このような部分がどうしても気になるようでしたら、購入はお控えください」という禁止を使うこともできます。

このように禁止事項を入れることで、買い手は「押し売りされた」という感覚がなくなり、売り手は情熱や信念、真実を伝えることで、買い手の信頼を獲得することもできます。

条件をつけることで、2つの意味でも効果的なコピーに変わるんですね。

カリギュラ効果をセールスに使う時の2つのポイント

カリギュラ効果をコピーライティングに取り入れるには、2つのポイントがあります。

  1. 簡単に乗り越えられる禁止条件にする
  2. 禁止の理由を説明する

1. 簡単に乗り越えられる禁止条件にする

カリギュラ効果は、簡単に乗り越えられる条件にすることが大切です。

なぜなら厳重な禁止にしてしまうと、本気度の高い人は乗り越えようとしますが、大抵の人は反発する気がなくなってしまうからです。

つまり、買う気がなくなってしまうんですね。

テレビ番組の実験で塀に開いた穴を見た人は簡単に見ることができたから見たのであって、もしも100mも先にある穴だったとしたら、誰一人として見なかったはずです。

ですので、禁止のハードルは下げておくことが大切なんですね。

2. 禁止の理由を説明する

それから、禁止をしたら理由を説明することが大切です。

なぜなら、なんの理由の説明もなく禁止をした場合には信憑性がなく、胡散臭いコピーになってしまうからです。先ほどのセールスコピーの例文でいうと、「なぜ興味本位程度の人は買ってはいけないのか?」の理由についてです。

例文では、理由として「数に限りがある・開発への想い」を書きましたが、このような説明がないと、読み手の頭の中に解決されない疑問が残ってしまい、信頼度がなくなってしまいます。

ですので、なにかを禁止したり条件をつけるなら、その理由を説明することが大切なんですね。

コピーライティングでは、この2つのポイントを押さえたうえで、カリギュラ効果を使うようにしてみてください。

まとめ

カリギュラ効果とは、禁止をされることで、ますます気になってしまう心理現象です。

「禁止」「厳禁」「注意」「警告」などを入れることで、思わず読みたくなるブログ記事タイトルにすることができます。

セールスコピーライティングに使うには、ただ禁止をするだけではなく「簡単に乗り越えられる条件」にして、「禁止の理由」を説明することが大切です。

キャッチコピーで強い興味を引く場合は、記事の内容が伴っていることが大切です。読者に満足してもらうには、内容のピークとエンドを意識して記事を書くようにしてみてください。

次の記事では、詐欺ブログにならない注意点を解説しています。
Next⇒「【ピーク・エンドの法則】ストーリーは2つの印象でつくれ!

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高木浩一

心理学と脳科学が好きなマーケター/Web集客の専門家。 大企業のマジメな広告デザインから男性を欲情させるアダルティな広告デザインまで、幅広い分野を経験した元グラフィックデザイナー。心理面をカバーしたマーケティングとデザインの両方の視点をもつ。 個人が個人として活躍する時代に向けて「使えるマーケティング」をモットーに情報発信中。

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