アイデア術

KJ法のやり方|アイデアをまとめる手順をわかりやすく解説

投稿日:2018-11-16 更新日:

KJ法

ブレインストーミングなどで大量に出たアイデアは、KJ法(ケージェイほう)を使うことで、わかりやすく整理整頓することができます。

KJ法はアイデアをまとめるだけではなく、アイデア同士の関係性が見た目でわかりやすくなることで、ロジカルな視点から新たな発想を得ることができます。

また、モヤモヤしていた問題の本質を発見することにも役立ちます。

思いついたアイデアが抽象的なイメージのまま消えてしまわないためには、KJ法の正しい進め方と、KJ法のコツを確認してみてください。

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KJ法とは

KJ法とは、1つのアイデアを1枚の紙に書き込んで、それぞれの位置を移動させながら、全体を俯瞰して整理整頓していくアイデア発想法です。

バラバラに集められた多くの情報に対して、「グループ化 ⇒ ラベル化 ⇒ 図解化 ⇒ 文章化」のステップを踏むことで情報同士の関係性を視覚化し、本質的な問題や解決策の発見、アイデアの創出をすることができます。

収束的帰納法の中では、最も代表的な技法とされています。

川喜田二郎氏のイニシャルでKJ法

KJ法は、日本を代表する文化人類学者であり、元東京工業大学教授の川喜田二郎氏によって1965年に考案され、川喜田氏のイニシャルをとって「KJ法」と名付けられました。

もともとは、川喜田氏の膨大な学術調査のデータを効率良くまとめるために考案された技法でしたが、収束の過程でアイデアが生まれることに気づき、1967年に発想法として文献にまとめられました。

KJ法のやり方

では、KJ法のやり方を解説していきます。

KJ法は、大きく分けて次の4ステップの手順で進めます。

  1. アイデアをラベル化する
  2. ラベルをグループ化する
  3. 関係性を図解化する
  4. 図解を元に文章化する
KJ法の4ステップ

KJ法の4ステップ

KJ法に必要な付箋やペンを準備する

KJ法を始めるためには、小さめのカードかポストイットのような付箋をたくさん用意します。

付箋であれば、ラベルづくりに使う色の枚数を多めに用意して、表札づくりに使う色を2〜3色用意しておきます。全て同じ色のカードであれば、3〜4色のペンを用意しておくと見た目で分かりやすくなります。

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Step1 アイデアをラベル化する

KJ法のステップ1:アイデアを並べる

Step1. アイデアをラベル化する

KJ法のステップ1では、1枚のカード(付箋)に1つのアイデアを書き込み、たくさんのラベルを作ります。

ラベルはホワイトボードや大きな用紙、机の上など広いスペースに並べていきます。並べる位置や順番は気にしなくても大丈夫です。

KJ法:アイデアを並べる

たくさんのラベルを作り適当に並べる

大量のアイデア発想に最適なブレインストーミング

川喜田氏は、アイデア創出や問題解決のためには、いろんな角度から見た意見を揃えることが大切だとしています。全方向360度から問題を見ないことには、解決の糸口に死角が生まれてしまうからです。

川喜田氏は著書『発想法』の中で、自身の考案したKJ法と相性の良い発想法として、ブレインストーミングをあげています。ブレインストーミングにある4つのルールが、多方面から多くのアイデアを生み出しやすいと考察されているからです。

ですのでKJ法は、ブレインストーミングと組み合わせて行われることが多いです。

複数人でアイデアをたくさん出す際には、ブレストの基本的な4つのルールを確認しておいてください。

ブレスト 4つのルール

  1. 批判しない
  2. 自由に発言する
  3. 質よりも量を重視する
  4. アイデア同士を結合する
ブレストの4つのルールの詳細は、「失敗しない!ブレインストーミングの正しい進め方と7つのフレームワーク」の記事で解説しています。

たとえ「これは無関係かな?」と思うようなことでも、思いついたことはどんどん書いてラベル化していくことが大切です。一見関係ないような事柄でも、並べて俯瞰してみた時に、思わぬ発見に繋がることがあるからです。

ラベル化する際のコツ

発言者のアイデアを書記係が要約してラベルに書いていく場合は、発言者の使った単語をそのまま使うことが大切です。

なぜなら、書記係の解釈で違う単語に変えたり、言葉を単純化して内容を抽象化しすぎると、本来の意味合いとは違うニュアンスになってしまう危険があるからです。

Step2 ラベルをグループ化する

KJ法のステップ2:ラベルをグループ化する

Step2. ラベルをグループ化する

KJ法のステップ2では、たくさん出したアイデアを収束させるために、並べたラベルたちをグループ化して、表札(タイトル)をつけていきます。

全てのグループが10個未満になるまで、グループ化を繰り返します。

  1. まず小グループを作る
  2. 次に大グループを作る

1. まず小グループを作る

KJ法:小さなグループを作る

小さくグループ化して表札をつける

まずは、内容の似ているラベル同士をグループ化します。2〜3個で1つのグループを作る感覚で気軽にグループ化させていきます。

小さなグループを作ったら、グループに表札(タイトル)をつけます。

付箋の場合は、違う色を使うと表札であることが分かりやすくなります。同じ色のカードを使う場合は、ペンの色を変えると分かりやすいです。

“一匹オオカミ” はそのままで大丈夫

どのグループにも所属しないような “一匹オオカミ” があったとしても問題はありません。無理やりグループ化はさせずに、そのまま一枚で残しておいて大丈夫です。

“一匹オオカミ” は、誰もが創造できなかったお宝かもしれませんし、あるいは見当違いなアイデアかもしれません。それを明らかにできるのが KJ法の良いところです。

2. 次に大グループを作る

KJ法:大きなグループを作る

大きくグループ化して表札をつける

グループの数が10個以上だった場合は、さらに関連性のある者同士で大きなグループとしてまとめます。そして表札(タイトル)をつけます。

先ほどまで “一匹オオカミ” だったラベルも、ここではグループ化できるかもしれません。もしもグループ化ができなければ、最後まで “一匹オオカミ” でも大丈夫です。

グループが10個未満になるまで、グループ化を繰り返します。

グループ化のコツ

グループ化をする時には、小分けから大分けの順番を辿るようにします。

なぜなら、あらかじめ大きなグループで分けてから、その中で小さくカテゴライズをした場合は、アイデアの正しい解釈ができなくなる危険があるからです。

「大 ⇒ 小」のトップダウンで分類するのは効率的な気もしますが、グループ化の目的は分類ではなく連結です。ですので、集められた情報は「小 ⇒ 大」のボトムアップが大切なんですね。

知識人ほどトップダウンでグループ化させようとする傾向がありますので、注意が必要です。

表札(タイトル)をつけるコツ

表札は、グループ化した内容がわかる程度の要約であることが大切です。つまり、新しいラベルとして扱えるようにします。

ですので、ブログのカテゴリ名のような「パソコン」「仕事」「芸能」「コラム」といった、内容を抽象化しすぎた表札にしないようにします。

特に男性の場合は、わざわざ難しい言葉や堅苦しい熟語を使って要約する傾向がありますので、抽象化しすぎないように注意する必要があります。

Step3 関係性を図解化する

KJ法のステップ3:関係性を図解化する

Step3. 関係性を図解化する

KJ法のステップ3では、グループ同士の関係性をわかりやすくするために、矢印や記号を使って図解化します。

  1. 空間配置する
  2. 図解化する

1. 空間配置する

KJ法の空間配置

関連性の高そうなグループ同士を近づけて配置する

まずは、グループ化されたアイデア同士を、関連性の高そうなグループと近づけて配置し直します。

KJ法は情報の整理が目的ではなく、関係性を見出しながら理論を組み立てたり、新たな発想を創出することが目的です。ですので図解化は、重要なパートになります。

2. 図解化する

KJ法の図解化

矢印や記号を使って図解化する

グループ化したラベルを広げて相関性を図解化します。図解化する時は、大きなグループから始めていくと関係性をまとめやすくなります。

相関性は、次のようなフレームワークや矢印を使うとまとめやすくなります。

図解化する際に使えるフレームワーク

図解化する際には、次の4つの基本フレームワークを使うと分かりやすくなります。

図解化で使える基本フレームワーク

図解化で使える4つの基本フレームワーク

ツリー型

ツリー型とは、要素をレベル別に分類して、階層状に示す図形パターンです。論理的な構造を示す際に使います。

サテライト型

サテライト型とは、要素の相互依存関係を示す図形パターンです。全ての要素が必要であり、主従関係がなく、各々が対等の関係性を持っている時に使います。

フロー型

フロー型とは、要素の時間的な流れを示す図形パターンです。通常は左から右、あるいは上から下の流れで表します。

サイクル型

サイクル型とは、要素の循環的な流れを示す図形パターンです。一回まわって終わりではなく、何度も循環を繰り返す場合に使います。

図解化する際に使う矢印

図解化する際には、次のような矢印を使い分けると、見た目でわかりやすくなります。

図解化で使う矢印

図解化で使う矢印

  • 原因
  • 結果
  • 因果
  • 類似
  • 反対

このあたりの関係性を書き込んで分かりやすくします。

Step4 図解を元に文章化する

KJ法のステップ4:文章化する

Step4. 文章化する

KJ法のステップ4では、図解化したラベルを参考に文章にします。文章にすることで、新たな発見を得ることができます。

時系列に沿うようにすると、文章化がしやすくなります。

文章化をしようとすると、勝手な補足を付け足してしまうことがあります。この勝手に出てきた補足が新たな発見だったりもします。ですので、複数人でKJ法を行なう場合は、いくつかのチームに分けて文章化をしてみると、違う発見が生まれる可能性があります。

例えば、図解化までは全員で行なって、文章化は個人の課題にして後日発表するのも良いかもしれないですね。

まとめ

以上、KJ法のやり方とコツを解説しました。

KJ法では、自分では気づかなかった発見や気づきを得ることが重要ですので、思い込みや先入観でグループ化や表札づくりをしないことが大切です。

また、できるだけ全員の同意を確認しながら作業を進めることも大切です。意見をぶつけることで新しい発見が生まれる可能性がありますし、他人の意見を聞くことで思い込みがなくなる可能性もあるからです。

アイデアをまとめたい時、問題の本質を発見したい時などは、このKJ法を使って整理整頓してみてください。きっと全体像の理解が深まり、新たな発見ができると思います。

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高木浩一

心理学と脳科学が好きなマーケター/Web集客の専門家。 大企業のマジメな広告デザインから男性を欲情させるアダルティな広告デザインまで、幅広い分野を経験した元グラフィックデザイナー。心理面をカバーしたマーケティングとデザインの両方の視点をもつ。 個人が個人として活躍する時代に向けて「使えるマーケティング」をモットーに情報発信中。

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