毎日忙しいけど仕事や人生の役に立つ情報はインプットしたいし、できれば読書も楽しみたい。そんな望みは、オーディオブックの活用がひとつの解決策になります。
この記事では、
- オーディオブックとは何か?
- オーディオブックを使うメリット
- オーディオブックのデメリット
- ビジネスパーソンの効果的な使い方
について解説します。
普段の生活スタイルはそのままで、人生を潤すストーリーとの出会いや、思考の源泉となる知識のインプットを続けるために参考にしてみてください。
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オーディオブックとは?
オーディオブックとは、わかりやすく言えば「耳で聴く本」のことです。プロのナレーターや声優が本の内容を朗読した「音声コンテンツ」を指します。
文学・小説・語学・政治・哲学・ビジネス書などなど、様々なジャンルの本がオーディオブック化されていて、講演・落語・怪談などのライブ録音も音声コンテンツとして存在しています。
この音声コンテンツは、現在では音声データを扱う「デジタル商品」として広まっています。
オーディオブックの使い方
デジタル商品であるオーディオブックを聴くためには、次のようなオーディオブックサービスのWebサイトでコンテンツ(データ)を購入(ダウンロード)します。
オーディオブックサービス
多くのオーディオブックサービスではWebサイトと連携した無料アプリが提供されていますので、スマホで聴く場合はそのアプリをダウンロードして、アプリで再生します。
ビジネスパーソンにおすすめするなら、『Audible』『audiobook.jp』の二択です。
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日本のオーディオブックは最近人気が復活してきた
最近、急速に市場を拡大してきたオーディオブックですが、日本での音声コンテンツはもともと、「カセットブック・カセット文庫」として1980年代後半に流行しました。
当時のカセットブックでは、俳優よる小説の朗読、著名人の講演などが登場したのち、声優によるライトノベルや漫画のオーディオドラマが登場しました。
その後、カセットからCDへとメディアが移行して「CDブック」も登場しましたが、日本では市場規模がなかなか拡大せず、やがてブームは下火になっていきました。
アメリカや海外では人気のオーディオブック
日本で市場規模が拡大しなかった理由は、オーディオブックが歓迎された車社会のアメリカと違って、日本は電車やバスといった公共交通機関をよく使う社会だったからです。
移動手段として自家用車をよく使うのであれば、いくつものカセットやCDを気軽に車に積んで持ち運ぶことができます。ですが、電車やバスでの移動が多い日本の場合は、カセットやCDを持ち運ぶのは面倒だったんですね。
ダウンロード購入でオーディオブック市場が拡大
ところが近年、インターネットが普及して音声コンテンツが「データ」で扱えるようになったことと、iPhoneなどのスマホの普及で簡単に「ダウンロード購入」ができるようになったことから、日本でも急速に市場を拡大しています。
その理由は、どこでも持ち歩けるスマホ(iPhone・Android)を持っていれば、なにかと忙しい現代人にとって次のようなメリットがあるからです。
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“聴く読書” オーディオブックを使う6つのメリット
オーディオブックを使うメリットは、次のとおりです。
- ながら読書で時間を2倍得できる
- 移動中のスキマ時間を有効活用できる
- 目や手を使わないので寝ながらでも読書ができる
- 文字を読むのが苦手な人でも本を楽しめる
- 荷物にならないので空間を有効活用できる
- 本を一冊ずつ買うよりもお得に読書できる
1. ながら読書ができるので、時間を2倍得できる
オーディオブックのメリットは、なんと言っても “他のことをしながら聴ける” ことです。
読書の時間がなかなか取れない場合には、他のことをしながら同時に「本を聴く」ことができます。ですので、時間を2倍有効利用できるメリットがあります。
例えば、次のような場面です。
- 家事をしながら
- 散歩をしながら
- トレーニングをしながら
- 買い物をしながら
スマホに音声コンテンツを入れて服のポケットにでも忍ばせておけば、部屋の掃除や料理の時間、買い物の時間、体を鍛えるトレーニングの時間は、同時に「本を聴く」時間に変えることができるんですね。
例えば、僕は30分のジョギングをする際には、オーディオブックを聴く時間にしていました。
「よし、ジョギングをするか・・・」ではなく、「よし、読書とジョギングをするか・・・」みたいな感覚になれるのは、なんだか得した気分を味わえてなかなか面白いです。
「時間」は人間に与えられた唯一平等なものですが、この「時間」を人よりも2倍使うことができますので、人生を2倍得できる権利を得られるんですね。
2. 移動中に読書ができるので、スキマ時間を有効活用できる
オーディオブックは “ながら読書” ができますので、通勤・通学などの移動時間を「本を聴く」時間に変えることができます。そのため、スキマ時間を有効活用できるメリットがあります。
例えば、次のような場面です。
- 家から駅までの移動中
- 駅から目的地までの移動中
- 電車や車での乗車中
あなたは電車やバスを利用する際、家から駅まで歩いていますか? それとも自転車を使っていますか?
いずれの場合にしても、家から目的地までの移動時間にノンストップでオーディオブックを聴けば、かなりの時間を読書の時間に変えることができます。
学生やビジネスパーソンであれば、スキマ時間をインプットに使ってアウトプットの時間を増やせば、ライバルと差をつけることに役立ちますよね。
3. 目や手を使わないので、寝ながらでも読書ができる
また、オーディオブックのメリットは、ハンズフリーであることです。両手がふさがった状態でもオーディオブックを聴くことができます。
ですので、車やバイクの運転中、あるいは本を開けないほどの満員電車の乗車中など、どんな時も読書の時間に変えることができます。
さらに、オーディオブックは耳で聴くだけなので、寝ながらだって読書ができるメリットがあります。
乗り物酔いが怖くて乗車中に本が読めない人や、パソコン作業で目が疲れた時、あるいは「本を手に持ってページをめくる動作がダルい・・・」という場合でも、目をつぶって身体を横にしたままでも読書することができるんですね。
アプリのタイマーを使えば、睡眠前のひと時を「朗読を聴く時間」に変えて眠りにつくこともできます。普段パソコンで仕事をしている場合は、目の負担を軽減しながら本の世界を堪能することができるんですね。
4. 文字を読むのが苦手な人でも本を楽しめる
オーディオブックは目を使いませんので、文字を読むのが苦手な人でも本を楽しめるメリットがあります。
- 普段読書をしない人
- すぐに目が疲れてしまう人
- 分厚い本に挫折してしまう人
- 小さな文字が読みづらくなった年配の方
などは、オーディオブックで読書にチャレンジすることができます。
例えば、世界50ヵ国以上で翻訳され、1200万部を突破した世界的ベストセラーの『サピエンス全史』は、文字が小さめで、上下巻を合わせると約600ページもある大作です。本を読むのが苦手な人にとっては、読破するにはかなりハードルが高く感じる本だと思います。
ですが、こんな大作もオーディオブックであれば、文字を読まなくても朗読を聴くことで読破することができるんですね。
「ベストセラーを読んで話題に取り残されないようにしたいけど、読書は苦手だから・・・」と敬遠していた場合は、思う存分文学や小説の世界を楽しむことができます。あるいは、同僚や上司、ビジネス相手とのコミュニケーションで「知らないです・・・」と言って恥ずかしい思いを味わわないでいられるようになります。
「本の朗読ってどんな感じなんだろう?」と思われた場合は、Amazonサイトでオーディオブックが5分ほど試聴できます。抑揚がつけられたプロの朗読は、意外とすんなり脳に入ってくることが実感できると思います。
⇒ Amazonサイト『サピエンス全史』のサンプル試聴ページ
5. 荷物にならないので、空間を有効活用できる
オーディオブックは、書籍と違って「データ」が商品です。ですので、物理的に空間がかさばらないメリットがあります。
例えば、電車で本を読もうと思った場合は、カバンのサイズに合わせて持ち運ぶ本を選ぶ必要がありますよね。重量を考えれば、小さいサイズの文庫本や新書を1冊か2冊しか持ち歩かないと思います。
ですがオーディオブックであれば、いつも持ち歩くスマホに全てのコンテンツを入れることができます。本のサイズや重量を気にする必要はなく、「今日はこれを聴こう!」と、移動中に選ぶことができるんですね。
もっと言えば、部屋の本棚だって整理することができます。このメリットは電子書籍にも言えますが、物質ではないデジタル商品は、モノを減らして部屋を広く使えるメリットもあるんですね。
6. 本を一冊ずつ買うよりもお得に読書できる
オーディオブックを販売している各サービスサイトでは、「聴き放題プラン・お得購入プラン」などが用意されています。ですので、本を一冊ずつ購入するよりも安く本を聴けるメリットがあります。
例えば、『audiobook.jp』というオーディオブックサービスでは、月額750円(税込)で聴き放題対象の約1万のコンテンツから、何冊でも自由に聴き放題できるプランが用意されています。
また、Amazonサイトの『Audible』というオーディオブックサービスでは、約40万冊の中からどんな価格のタイトルでも月額1500円(税込)で毎月1冊購入できるプランがあります。
ちょっと高めの書籍だと2000〜3000円ほどしますから、オーディオブックは荷物にもならず経済的でもあるんですね。
デメリットに感じるオーディオブックの要素
オーディオブックはスキマ時間を有効活用できたり、“ながら読書” ができるメリットがありますが、本に取って替わる存在ではありません。当然ですが、本には本の良さがあります。
ですので書籍と比べると、オーディオブックには次のようなデメリットに感じる要素があります。
- 書籍に比べると品揃えが少ない
- 文字を読むよりも時間がかかる
- 聴くことに向いていない本がある
1. 書籍に比べると品揃えが少ない
デメリットの1つ目は、すべての書籍がオーディオブック化されているわけではないことです。
流通している書籍と比べれば、オーディオブック化されている作品数はかなり限られています。ですので、あなたが「聴いてみたい!」と思った本が、オーディオブック化されていない可能性があるわけです。
とは言え、ある程度売れた実績のある書籍がオーディオブック化されていると考えれば、「オーディオブックにはハズレが少ない」と言い換えることもできます。
2. 文字を読むよりも時間がかかる
デメリットの2つ目は、オーディオブックは一度に入ってくる情報量が少なく、文字を読むよりも時間がかかることです。
例えば、三笠書房から出版されている論語学習の決定版『渋沢栄一「論語」の読み方』は329ページの書籍ですが、『audible版オーディオブック』では再生時間が8時間18分、『audiobook.jp版オーディオブック』では9時間17分にも及びます。
書籍の場合は、ペラペラとページをめくって飛ばし読みをしたり、読書スピードが速ければオーディオブックを聴くよりもかなり速く読み終えることができます。ですので、普段から本を読むのが速い人にとっては、オーディオブックは遅く感じる可能性があります。
ただし、多くのオーディオブックアプリでは2〜3倍速でも聴くことができますので、速聴に慣れれば大した問題ではないかもしれません。
ですので、これはデメリットというよりも、どんな時に本を読んで、どんな時にオーディオブックを聴くかといった、使い分けの問題かもしれないですね。
3. 聴くことに向いていない本がある
デメリットの3つ目は、聴くことに向いていない本があることです。
例えば、
- 図鑑や絵本などビジュアル重視の本
- 数値やグラフを使って説明することが多い本
- 聴き馴染みのない言葉や読み慣れない漢字が多い本
などは、オーディオブックには向いていない本です。
オーディオブックによっては、図解や資料のPDFファイルが付属していて、ダウンロードしてパソコンやスマホ画面で見れるようになっています。ですが、“ながら読書” をする場合は資料を見ることが難しいので、聴くだけだと内容が理解しづらくなる可能性があります。
また、聴き馴染みのない言葉や読み慣れない漢字が多い本などは、目で文字を見て理解できるケースがありますよね。耳で言葉だけを聞いても理解しづらい場合は、前後の文脈を辿りながら理解する努力が必要になります。
反対に、文学や小説はオーディオブックに向いている本だと言えます。プロのナレーターや声優による耳心地の良い朗読で、ストーリーの世界観に浸ることができるからです。
また、ビジネスパーソンであれば、考え方を学ぶビジネス書や自己啓発の朗読は、特に不便は感じないと思います。
ビジネスパーソンにとって効果的なオーディオブックの使い方
オーディオブックには、いろんな楽しみ方があります。プロの声優による朗読で小説の世界観に浸ることも、そのひとつです。
ですが、文字を読むのが苦手な人以外は、オーディオブックにしかできない使い方をすることが、効果的な使い方になります。
特にビジネスパーソンにとって効果的なオーディオブックの使い方は、次のとおりです。
- スキマ時間のインプットで知識量アップ
- 倍速で聞いてインプット量+脳力+集中力アップ
- 語学の本でリスニング能力アップ
- 繰り返し聴いて記憶の定着度アップ
1. スキマ時間のインプットで知識量アップ
先ほどオーディオブックのメリットでもお伝えしたように、スキマ時間を読書の時間に変えることが、忙しいビジネスパーソンにとって効果的な使い方になります。
例えば、
- 移動時間
- 休憩時間
- 食事時間
- 掃除・料理などの家事の時間
- ジョギングなどのトレーニング時間
- 入浴時間
- 入眠前の30分
などを勉強の時間に変えれば、普段の生活の中で知識量が大幅アップできます。
スキマ時間を集めてみれば、1日で2〜3時間ほどオーディオブックを聴ける可能性があります。1日3時間聴けるとしたら、何もしなければ毎月90時間も無駄にしていることになるんですね。
読書量と年収には相関関係がありますから、普段は触れないような他分野の本を聴けば、知識の幅を広げることに役立ち、仕事に活かすことで年収アップの期待ができます。
2. 倍速で聞いてインプット量+脳力+集中力アップ
オーディオブックアプリの多くは、2〜3倍速で聴くことができます。
速聴は、脳の前頭葉を活性化させるという実験結果があります。ですので、スキマ時間に倍速で聴けば、より多くの情報をインプットできて、ついでに脳の情報処理能力もアップさせることができます。
また、聴きづらさを感じる程度の速聴には、集中力が必要になります。つまり、速聴は集中力を高める訓練にもなります。普段の生活の中で脳力をレベルアップできるなら、ビジネスパーソンにとっては嬉しいメリットですよね。
3. 語学の本でリスニング能力アップ
オーディオブックには、英語で朗読した本や、語学教材の本もあります。
ですので、あなたが語学の勉強をしたいのであれば、オーディオブックはリスニング能力をアップさせる最適なツールになります。これは普通の本を読むだけでは絶対にできない、オーディオブックならではのメリットですよね。
語学力と年収にも相関関係がありますから、就職や転職の際には年収アップの期待も高まります。
4. 繰り返し聴いて記憶の定着度アップ
ビジネスの学びになるような本は、繰り返しオーディオブックを聴くことで記憶に残りやすくなります。
「エビングハウスの忘却曲線」でも知られているとおり、人間の脳は何度も反復しないとすぐに忘れてしまいます。読み返しをしないと、せっかく読んだ本の内容を1日後には56%忘れ、1ヶ月後には79%も忘れてしまいます。
書籍の場合は、読み返しをすることが意外と少ないのではないでしょうか?
椅子に座って長時間本を読むことを考えると、時間と体調が整わないと復習する気持ちになりにくいんですよね。
ですがオーディオブックであれば、気軽に繰り返し聴くことができます。いつもそばあるスマホを使って、スキマ時間に耳で聴くだけだからです。繰り返し聴けば記憶に残り、アウトプットに活かしやすくなるんですね。
個人的には、この要素が一番大きなメリットだと感じています。おすすめは就寝前のひと時に1.5〜2倍速で繰り返し聴いて、記憶に定着させる使い方です。
まとめ
オーディオブックとは、本の内容を朗読した「耳で聴く本」のことです。文字を読むのが苦手な人や、なにかと忙しい現代人が、スキマ時間を使って読書を楽しめるメリットがあります。
ビジネスパーソンであれば、収入アップにつながる情報のインプットや、倍速で聴いて脳をレベルアップさせることに役立ちます。
オーディオブックを聴くためには、次のようなオーディオブックサービスを利用します。
オーディオブックサービス
各サービスサイトは取り扱いコンテンツやサービスプランに特色がありますので、自分に見合った楽しみ方を見つけるためには、次の記事を参考にしてみてください。
Next⇒「オーディオブック【比較6社】2021年のおすすめは2択」
参考:
2010年『国民読書年』に向けて現代人の読書実態を調査
速聴・速読のココが凄い!学習効率の劇的アップも!?
上級者の6割が1000万円プレイヤーだった!英語力と年収の相関関係
wikipedia/忘却曲線
wikipedia/オーディオブック
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