マーケティング心理学

シャンパルティエ効果とは?錯覚の心理を利用した表現マジック

シャンパルティエ効果

1kgの羽毛布団と 1kgの鉄アレイを持ち比べた場合、同じ重さのはずなのに、布団の方が軽いと感じます。このような錯覚を、心理学ではシャンパルティエ効果と言います。

シャンパルティエ効果のような錯覚は、マーケティングやコピーライティングでは、テクニックとして頻繁に応用されています。

例えば、セール会場での店員さんの「ただいま全品40%オフセール開催中でーす!さらにレジにて20%値引きしておりまーす!」という呼び込み。

こう聞くと、「60%もオフなんて、めちゃお得だな!」って感じてしまいませんか?

実はこれ、冷静に計算してみれば 52%オフだったりします。数字の錯覚ですよね。さらに、割引きしていることを2段階に分けて言うことで、「2回も割り引いてもらえる!」というお得感の演出が加わる錯覚も起こしています。

もしもあなたの書いたセールスコピーが、「なんだか伝わりづらいかも?」と感じる場合は、シャンパルティエ効果を応用してみてください。

例えを使った文章にすることで、表現力が一気にレベルアップします。コピーライティングではイメージが伝わりやすい文章に変わり、お得に感じてもらう表現ができます。

錯覚を生み出すシャンパルティエ効果について、セールスコピーにも使えるイメージを利用した表現方法についてお話しします。

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シャンパルティエ効果 とは

シャンパルティエ効果(Charpentier effect)とは、同じ重さで体積が異なる2つのモノを持ち比べた時に、体積の大きい方が軽く、体積の小さい方が重く感じられる錯覚のことです。

冒頭でもお話ししたとおり、同じ重さの羽毛布団と鉄アレイなら、体積の大きい羽毛布団の方が軽く感じます。これは、もともとイメージとして持っている、「羽毛=軽い」「鉄=重い」という思い込みも手伝っています。

シャンパルティエ効果は、大きさと重さの錯覚について実験を行ったフランス人医師のオーグスチン・シャルパンティエ氏(Augustin Charpentier)が1891年に出版した、『Size‒weight illusion(大きさ – 重さの錯覚)』によって発表されました。

シャンパルティエ氏の仮説を検証した、ドイツ出身の精神分析学者コゼレフ氏(Paul Koseleff)の名前が入った「シャルパンティエ – コゼレフの錯覚(Charpentier-Koseleff illusion)」とも呼ばれています。

シャンパルティエ効果と似た錯覚

シャンパルティエ効果のような「大きさと重さ」の錯覚は、「材料と重さ」「色と重さ」でも起こります。

同じサイズのモノが金属製と木製なら、金属製の方が重いと感じます。同じように明るい色と暗い色のモノなら、暗い色の方が重いと感じます。

色については、同じサイズと重さのダンボールがあった場合、白を「1」とすると、黒が「1.87」の比率で重い印象を受けます。色が違うだけで、ほぼ倍近くも感覚が変わってしまうんですね。

ですので多くの引越し業者では、少しでも作業スタッフが「軽い」と感じるように、白色のダンボールを採用しています。

コピーライティングで使うシャンパルティエ効果の応用

コピーライティングで商品説明をする際には、読み手がイメージしやすい表現をすることが大切です。

そのためには、“もともと持っているイメージが錯覚を生む” シャンパルティエ効果を応用することで、よりイメージしやすく、よりポジティブに表現することができます。

よく見かける有名な例えですが、次のような場合は、Bの表現方法の方がイメージとして想像しやすくなりませんか? しかも、なんだかスゴそうに感じます。

  • A:『ビタミンC 2000mg配合』
  • B:『レモン果汁100個分のビタミンC』

これは「レモンってビタミンCがいっぱい入ってそう」という、多くの人がすでに持っているイメージを利用した表現方法です。

シャンパルティエ効果はイメージを利用する

実はレモンよりもビタミンCが多く含まれている食べ物は、他にもいっぱいあります。レモン果汁には100gあたり50mgのビタミンCが含まれていますが、ゆずならレモン果汁の約3倍、赤ピーマンならレモン果汁の約3.4倍のビタミンCが含まれています。

ですが、多くの人はビタミンCのイメージと赤ピーマンが結びついていないために、『赤ピーマン12個分のビタミンC』という表現をしても、かえって伝わりづらくなります。

ですので、シャンパルティエ効果をコピーライティングに応用するには、みんながすでに持っているイメージを利用することが大切です。

大きな数字を使えば多い表現ができる

ちなみに皮も全て含めれば、レモン1個には約120mgのビタミンCが含まれています。なので「2000mgのビタミンC」は『レモン16個分』と表現することもできます。

ですが、レモン果汁は1個で20mgとして換算されますので、『レモン果汁100個分のビタミンC』として表現した方が、数字が大きい分、より多くのビタミンCが含まれているような表現ができます。

数字を使った錯覚ですね。

シャンパルティエ効果を応用した例え方

例えば、「軽い」を表現したいなら『羽根のように軽い』と、みんながすでにイメージとして持っている「軽いモノ」に例えることで伝わりやすくなります。

なめらかな表現をしたいなら、『まるでシルクのような触り心地』と、なめらかなモノに例えることができます。

「広い」なら、平方メートルやヘクタールの数値で示すだけではなくて、『テニスコート◯面分の広さ』『東京ドーム◯個分の広さ』と、広いモノに例えた方が理解しやすくなります。

「頑丈」なら、『ゾウが踏んでも壊れない』『100人乗っても大丈夫』という頑丈がイメージしやすい例え方がありますよね。

安さを伝えるなら分割して例える

安さを伝える場合は、価格を分割して別の安いモノに例えて表現する方法があります。

例えば、10,000円の商品を安く伝えたい場合は、10,000円を分割して、「毎日飲む缶コーヒーを3ヶ月間我慢すればいいだけの価格」と例えることができます。

表現の仕方でイメージを変える方法は、「フレーミング効果とは?質問を変えるだけで思い通りに誘導する心理学」の記事でも解説しています。

まとめ

シャンパルティエ効果とは、もともとイメージとして持っている思い込みが働いて、実際の感覚とズレが起こる錯覚のことです。

シャンパルティエ効果の錯覚を応用すれば、お客さんが頭の中に持っているイメージしやすいモノに例えることで、伝わりやすくポジティブなイメージで表現することができます。ただし、イメージを膨らませすぎて誇大表現にならないように注意することも大切です。

セールスコピーで文章表現力を磨くなら、シャンパルティエ効果を意識して書いてみてください。

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