コピーライティング術

鮮明にイメージが伝わる文章の書き方【UPWORDSフォーミュラ】

2017-04-10

UPWORDS フォーミュラ

コピーライティングで読み手に行動してもらうためには、『情景を鮮明にイメージできるわかりやすい文章』であることが重要なポイントになります。

なぜなら、読み手は文字の意味を頭の中でイメージ(視覚化)して、文章の理解を深めるからです。そして、脳はイメージできることは行動しようとしますが、イメージできないことは行動しようとしない特性があるからです。

例えば、「健康のために、毎日5kmのジョギングをしよう!」という主張の文章があったとします。この場合、あなたは5kmと言われて、どれくらいの距離感なのかをすぐに想像できましたか?

もしも鮮明なイメージができなければ、文章を正しく理解したことにはなりません。その結果、促された行動を取る想像もできないことになります。

『鮮明にイメージが伝わるわかりやすい文章』の書き方テクニックとして、UPWORDS formula(アップワーズ・フォーミュラ)があります。UPWORDSを意識して文章を書けば、頭の中で具体的な絵が浮かび、理解しやすい文章にすることができます。

あなたの書いた文章を劇的にわかりやすくするためには、UPWORDSフォーミュラに沿った表現の方法と、効果的な文章に変える3つの書き方を知っておいてください。

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わかりやすい文章の書き方(UPWORDSフォーミュラ)

UPWORDS formula(アップワーズ・フォーミュラ)とは、コピーライティングを『鮮明に伝わるわかりやすい文章』に変えるための法則です。

世界的に有名なダイレクト・レスポンス・コピーライターのマイケル・フォーティン氏によって提唱されました。

「UPWORDS」とは、「Universal Picture Words Or Relatable, Descriptive Sentences.」の頭文字をとった造語です。『全ての人が頭の中で鮮明にイメージできる言葉や、簡単に連想できる表現』を意味しています。

マイケル・フォーティン氏は他にも、「GDTの法則」「QUESTの法則」「OATHの法則」など、いろいろなコピーライティングの法則を考案されています。

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UPWORDSフォーミュラの効果

UPWORDSフォーミュラに沿った書き方をすることで、次のような効果を狙います。

  • 文章を視覚化できるようにする
  • 文章を感覚で理解しやすくする

文章を鮮明に視覚化できて、感覚で理解しやすくなれば、読み手は具体的なイメージが描けるようになります。具体的に視覚化できるほど、読み手はメッセージの理解が深まります。

例えば、あなたが東京にお住まいなら「5kmの距離」は、「新宿駅から渋谷駅くらいの距離」と言えばイメージしやすくなるのではないでしょうか。大阪にお住まいなら、「難波駅から心斎橋駅くらいの距離」と言えばわかりやすくなると思います。

あるいは、「健康的な人が歩けば1時間くらいかかる距離」「ジョギング初心者なら40分くらいが目安」という表現もできます。

距離感が具体的にイメージできれば、5kmのジョギングについても「・・・ちょっと大変そうな距離かもなぁ」などと、具体的にイメージできますよね。

わかりやすい文章にできれば、内容についての理解も深まることになります。

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わかりやすい文章にするための表現方法

文章をイメージしやすく、感覚で理解しやすくするためには、次のような表現方法を考えます。

  • 五感を使った表現
  • わかりやすい比喩
  • 連想しやすいモノに例える

五感を使った表現で視覚化できるようにする

人は五感を通してあらゆる体験をしています。ですので、視覚・聴覚・触覚・嗅覚・味覚を使った表現をすれば、鮮明にイメージしやすくなります。

例えば、『健康的になる』という表現は

  • 「毎朝爽快な気分で目覚めることができる」
  • 「ごはんが美味しく感じる」

といった表現にすることで、イメージしやすくなります。

比喩や類推を使ってわかりやすくする

読み手の身近なモノに例えることで、文章が感覚で理解しやすくなります。

例えば、読み手が野球好きだったら、野球に例えてあげることでわかりやすくなります。

『人生はいつでもやり直せる』というメッセージなら、「たとえ9回裏ツーアウトでランナーがいなかったとしても、逆転できるのが人生だ」という文章にすることで、伝わりやすくなります。

たまに何でもかんでも野球に例える人がいますが、伝える相手が野球をあまり知らなければ、かえって伝わりづらい例えになってしまいます。これは実際のコミュニケーションと同じですよね。

ですので、医療関係者に向けたコピーライティングなら、医療に関することに例えれば伝わりやすくなります。教育関係者なら、教育に関することに例えることで伝わりやすくなります。

連想しやすい似ているモノに例える

コピーライティングでは、『具体的にするために数字を使って表現する』という教えがあります。ただし、イメージしやすいかどうかは別の話です。

イメージしやすくするためには、数字を連想しやすいモノに例えます。

例えば、「1000平方メートルの広さ」という数字を使った表現は、「テニスコート4面分の広さ」と表現した方がイメージしやすくなりますよね。

「ビタミンCが1000mg」という表現よりも、「レモン5個分のビタミンC」という表現にした方が感覚でイメージしやすくなります。

反応が取れる効果的な文章にする3つの方法

マイケル・フォーティン氏は、反応が取れる効果的な文章にするために簡単な3つの方法を提案しています。

  1. 同じ内容を繰り返す
  2. 感情に響きやすい言葉を使う
  3. ポジティブな言葉を使う

1. 同じ内容を繰り返す

同じ内容の主張を繰り返すことで、書き手の伝えたいメッセージが伝わりやすくなります。

「同じ言葉を繰り返す」という意味ではなく、「同じ内容を繰り返す」という意味です。何度も繰り返すことで、記憶に残りやすい利点もあります。

例えば、「Web集客は大切」というメッセージを伝えたい場合は、

  • Web集客は小さな力で大きな結果が返ってくる
  • 現在ではインターネットを利用しない人はほぼいない
  • これからは個人や小さな会社ほど情報発信が大切な集客ツールになる
  • ブログ集客をすればブランディングができてファンが生まれる

といった表現に変えて繰り返すことで、いろんな角度から「Web集客は大切」というメッセージを伝えることができます。

2. 感情に響きやすい言葉を使う

言葉には、言葉自身が持つイメージがあります。言葉そのものを変えることで、書き手の意図したイメージが伝わりやすい文章に変えることができます。

例えば「1万円のお金」という言葉は、あまり感情に響く言葉ではありません。

これを「1万円のお金」⇒「1万円の経費」と、言葉を変えてみたらどうなるでしょうか?「経費」という言葉には『マイナス・お金がなくなる』といったイメージが伴います。

「1万円のお金」⇒「1万円の投資」にしたらどうですか? 「投資」という言葉であれば、『後で回収する・未来が良くなる』といったイメージがあります。

他にも、「安い」には『安かろう悪かろう』というイメージがある場合があります。その場合には「経済的」という言葉を使うことで、イメージを変えることができます。

このように、言葉を変えて、書き手の意図したイメージを感情的に伝わりやすくします。

3. ポジティブな言葉を使う

主張したいメッセージには、できるだけポジティブ(肯定的)な言葉を使うことが大切です。なぜなら人が言葉を記憶するときには、単語で記憶しやすいため、否定する部分の言葉が消えてしまう傾向があるからです。

自己啓発などでは有名ですが、次の言葉を読んでみてください。

「ピンクの象は絶対に想像しないでください」

「想像しないでください」と言っているのに、「ピンクの象」を想像してしまいませんでしたか? 「しないでください」という否定の部分は消えて、「ピンクの象」が鮮明に頭に入った証拠です。

これをコピーライティングに置き換えてみれば、例えば「痛みはほとんどありません」という文章を書いた場合は、「ほとんどありません」の部分が消えて、「痛み」だけが記憶に残りやすいということです。

ですので、「痛みはほとんどありません」ということを伝える場合には、「ほぼ無痛です」という言葉を使った方が「無痛」が記憶に残りやすくなります。

「僕は絶対にあなたを嫌いにはなりません!」と言うよりも、「僕は一生あなたを愛し続けます!」と言った方が、心に良いイメージが残りやすいんですね。

主張にポジティブな言葉を使うことで、ポジティブなイメージが記憶に残りやすくなります。

▼売る商品より大事なもの▼ウェブセールスライティング習得ハンドブックcp-b

まとめ

コピーライティングでは、文章の内容が読み手の頭の中で鮮明にイメージできることが大切です。

『鮮明に伝わるわかりやすい文章』に変える書き方のテクニックとして、「UPWORDSフォーミュラ」があります。文章を視覚化できるようにして、感覚で理解しやすくすれば、読み手の理解が深まります。

そのためには、次のような書き方を心がけます。

  • 五感を使った表現
  • 読み手にとってわかりやすい比喩
  • 連想しやすいモノに例える

また、反応が取れる効果的な文章にするためには、次の3つが大切です。

  1. 同じ内容を繰り返す
  2. 感情に響きやすい言葉を使う
  3. ポジティブな言葉を使う

あなたの書いた文章がUPWORDSに沿った書き方になっているか、ぜひ一度チェックしてみてください。

次の記事では、情景を伝える文章にするために便利なお役立ちツールを紹介します。
Next⇒「あなたの文章の表現力が劇的にアップする便利ツール11選

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  • この記事を書いた人

高木浩一

心理学と脳科学が好きなマーケティング・Web集客の専門家/解脱しかけのゲダツニスト/ 大企業のマジメな広告デザインから男性を欲情させるアダルティな広告デザインまで、幅広い分野を経験した元グラフィックデザイナー。心理面をカバーしたマーケティングとデザインの両方の視点をもつ。個人が個人として活躍する時代に向けて「使えるマーケティング」をモットーに情報発信中。

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