アイデア術

これ便利!オズボーンのチェックリストでアイデアを量産する33の質問

2016-08-19

オズボーンのチェックリスト

短時間でアイデアを量産する便利な発想法に「オズボーンのチェックリスト」があります。アイデアの組み合わせ方を9つにまとめたチェックリストです。

この記事では、オズボーンの9つのチェックリストと、補足した33の質問を紹介します。

もしも、真っ白な紙に向かってアイデアをひねり出そうとしたのに、時間が過ぎるだけで「・・・なかなか新しいアイデアが出てこない!」という時には、オズボーンのチェックリストを使ってみてください。

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オズボーンのチェックリストとは

オズボーンのチェックリストとは、あらかじめ用意しておいた質問に答える形でアイデアを考える発想法です。ブレインストーミングを発案したことで有名な、アレックス・F・オズボーン氏によって考案されました。

M・I・Tクリエイティブ・エンジニアリング・ラボラトリーが、オズボーン氏の著書『YOUR CREATIVE POWER』(新版:『創造力を生かす―アイディアを得る38の方法』)から9項目を選んで作成したものが有名です。

次の9つのチェックリストに答えることで、アイデアを発想します。

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オズボーンの9つのチェックリスト

1転用他に使い道はないか?
(Put to other uses)
2応用他からアイデアを借りられないか?
(Adapt)
3変更変えてみたらどうか?
(Modify)
4拡大大きくしたらどうか?
(Magnify)
5縮小小さくしたらどうか?
(Minify)
6代用他のもので代用できないか?
(Substitute)
7置換入れ替えてみたらどうか?
(Rearrange)
8逆転逆にしてみたらどうか?
(Reverse)
9結合組み合わせてみたらどうか?
(Combine)

チェックリストを使う時のポイント

1から9までのチェックリストに答える形で進めますが、どのリストでどんなアイデアを出すのかを気にする必要はありません。リストはあくまでも、アイデアを引き出す際のきっかけです。

あり得ないことでも非常識なことでも、とにかくどんどん出すことが大切です。少し考えてみて思いつかない項目は飛ばしてもかまいません。スピード重視で答えることがコツです。

ここではアイデアを創出する際の例えとして、コンビニ弁当の新しいアイデアを考えてみます。

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1. 転用:他に使い道はないか?(Put to other uses)

  • 今のままで新しい使い方はないか?
  • 一部を改善・改良してみたらどうか?
  • 他の分野での使い道はないか?
  • 違うお客さんに使えないか?

アイデアの例え

  • 賞味期限切れ間近を半額で提供する(新しい用途)
  • パッケージを有名漫画家に描いてもらう(一部を改良)

2. 応用:他からアイデアを借りられないか?(Adapt)

  • 他のアイデアから応用できないか?
  • 他業種で似たものはないか?
  • 過去に似たものはないか?
  • マネはできないか?

アイデアの例え

  • 好きなおかずを選べるお弁当(おでんの買い方から)
  • お弁当の訪問販売(ヤクルトレディから)

3. 変更:変えてみたらどうか?(Modify)

  • 変えてみたらどうか?
  • 意味合い、印象、素材、機能、音量、温度、色、形、匂い、味、濃度、感触、動き、パッケージ/など

アイデアの例え

  • 東北出身に嬉しい濃い味弁当(味)
  • 製造者の顔写真付き愛情を感じる弁当(印象)

4. 拡大:大きくしたらどうか?(Magnify)

  • 大きくしたらどうか?
  • 何かを加えてみたらどうか?
  • 《機能》大きさ、長さ、高さ、重量、面積、体積、強度、回数、時間/など
  • 《概念》地域、意味合い、価値、目的、場所、ターゲット/など

アイデアの例え

  • こだわりの超高級弁当(価値)
  • 世界のお弁当スペイン編(地域)

5. 縮小:小さくしたらどうか?(Minify)

  • 小さくしたらどうか?
  • 何かを削除したらどうか?
  • 省略したらどうか?
  • 分割したらどうか?
  • 《機能》大きさ、長さ、高さ、重量、面積、体積、強度、回数、時間/など
  • 《概念》地域、意味合い、価値、目的、場所、ターゲット/など

アイデアの例え

  • おかずは一品のみのシンプル弁当(削除)
  • ここでしか食べられない地域限定弁当(地域)

6. 代用:他のもので代用できないか?(Substitute)

  • 他のモノで代用はできないか?
  • 人、モノ、材料、場所、時間、素材、製法、マニュアル/など

アイデアの例え

  • タイ米でつくるタイ弁当(素材)
  • 人気店と全く同じレシピの弁当(製法)

7. 置換:入れ替えてみたらどうか?(Rearrange)

  • 要素を取り替えてみたらどうか?
  • アレンジし直したらどうか?
  • 位置、順番、配置、時間、パターン、パーツ、レイアウト、方法/など

アイデアの例え

  • おかず8割ごはん2割弁当(配置)
  • ごはんの下におかずを隠した闇弁当(レイアウト)

8. 逆転:逆にしてみたらどうか?(Reverse)

  • 反対にしてみたらどうか?
  • 前後、上下、左右、裏表、プラスマイナス、順番、方法、立場、時間/など

アイデアの例え

  • 予約でしか買えない弁当(順番)
  • 今日食べると健康に良いお弁当を勧める(立場)

9. 結合:組み合わせてみたらどうか?(Combine)

  • アイデア同士を組み合わせてみたらどうか?
  • 混ぜてみたらどうか?
  • セットにできるものはないか?
  • モノと体験を組み合わせてみたらどうか?
  • 古いモノと組み合わせてみたらどうか?
  • 最先端のモノと組み合わせてみたらどうか?

アイデアの例え

  • 飲み物とデザートを合わせたフルコース(セット)
  • 日本最古の弁当を復元(古いモノと組み合わせ)

以上、オズボーンのチェックリストに沿って考えてみました。

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アイデアを出す時のポイント

もしかしたら、例えとして考えたアイデアは「ほぼ使えないアイデアばかりじゃない?」と思われるかもしれません。ですが、それで大丈夫です。まずは数を出すことで、脳が無意識に制限しているリミットを外します。

リミットを外すことで、新しいアイデアへとつなげていきます。

アイデアを出す時には、現実的かどうかは置いておくことが大切です。それよりも、たくさんのアイデアを出すことが大切なんですね。

「こんなアイデアは使えないんじゃ・・・?」というような評価は、大量のアイデアを出し切った後で行います。

ですので、アイデアは量産する時間と判断する時間を分けることがポイントです。

また、自分の業界内だけで考えるのではなく、違う業界に目を向けてみることも大切です。

普段から「なぜこれは◯◯なんだろう?」と、あらゆる観点から疑問を抱くクセをつけておくと、アイデアは生まれやすくなります。

問題解決やアイデア発想に役立つツール

問題解決やアイデア発想のフレームワークは、多くの書籍でも紹介されています。

例えば『思考法図鑑』は、アイデアを発想するための思考法を60種類も知ることができる一冊です。

アイデア発想のためのアプローチをたくさん知っておけば、自分やチームに合った方法で最適なアイデアを生み出すことに役立ちます。

ビジネスに役立つフレームワーク

『ビジネスフレームワーク』は、アイデアをカタチにする際に役立つフレームワークを70種類も知ることができる一冊です。

起業アイデアを思いついた時には、問題の乗り越え方や、マーケティングの分析方法などがわかるようになります。社会人1年目や2年目の人であれば、上司に一目置かれる存在になるための企画力や、マネジメント力を鍛えることに役立ちます。

会議をスムーズに進めるリーダーのためのツール

あなたがリーダーとなって問題解決やアイデア発想の会議を進める場合は、会議の雰囲気を良くして、参加メンバーのアイデアを引き出すファシリテーションのスキルが重要になります。

『ファシリテーターの道具箱』は、参加メンバーに「全体像を考えてもらう」「分析的に考えてもらう」「他の視点で考えてもらう」ための技術を49種類も知ることができる一冊です。会議を進行するコミュニケーションに自信がない場合は、手元に置いておくと役に立ちます。

まとめ

アイデアを量産する発想法として、オズボーンのチェックリストがあります。あらかじめ決まった9つの質問に答えることで、自分でも予想外なアイデアをたくさん出すことができます。

まずは、スピード重視でアイデアを出してみてください。出てきたアイデアの判断はしないことが大切です。

また、オズボーンの「9つ」のチェックリストを「7つ」にまとめた『SCAMPER法』というアイデア発想法があります。こちらは「7つ」のキーワードの頭文字「SCAMPER」を覚えておけば、どこでもアイデアを発想しやすくなるというものです。

次の記事では、「7つ」のキーワードを日本語にしてみましたので、どんな時でもアイデアを発想することに役立つと思います。
Next⇒「7つの質問でアイデアを生むSCAMPER法を日本人にも使いやすくしてみた

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  • この記事を書いた人

高木浩一

心理学と脳科学が好きなマーケティング・Web集客の専門家/解脱しかけのゲダツニスト/ 大企業のマジメな広告デザインから男性を欲情させるアダルティな広告デザインまで、幅広い分野を経験した元グラフィックデザイナー。心理面をカバーしたマーケティングとデザインの両方の視点をもつ。個人が個人として活躍する時代に向けて「使えるマーケティング」をモットーに情報発信中。

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