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自己肯定感とは?自信・ポジティブ・自尊心・ナルシストとの違い

投稿日:2019-03-17 更新日:

自己肯定感 とは

自分を肯定できる感覚のことを、自己肯定感(じここうていかん)と言います。人生の幸福度にもっとも深く関わっている感覚です。

自己肯定感は、「高い・低い」という表現がされます。

自己肯定感が高いとモノゴトを肯定的に受け止めやすく、自分を大切に扱うことができます。自己肯定感が低いとモノゴトを批判的に受け止めやすく、自分を嫌いになりがちです。

この記事では、

  • 自己肯定感とは何か?
  • 自信、ポジティブ、自尊心・プライド、ナルシスト、自己効力感との違い

について解説します。

自己肯定感とは何かを知って、人生の幸福度を高める参考にしてみてください。

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自己肯定感とは

自己肯定感とは

自己肯定感とは、自分のありのままの状態を受け入れて、自分に価値があることを認識できる感覚のことです。「無条件」で自分の感情や価値を肯定できるというのが重要なポイントです。

自己肯定感とは、自分のあり方を積極的に評価できる感情、自らの価値や存在意義を肯定できる感情などを意味する語。 自己否定の感情と対をなす感情とされる。

weblio辞書/実用日本語表現辞典

例えば、嬉しいなら素直に喜び、ツラいならツラい自分を受け入れ、それでも「自分は大切な存在なんだ」と、自分の存在価値を肯定できることです。

自己肯定感と逆の感情は自己否定

自己肯定感は、『自己否定』の逆と考えれば分かりやすいかもしれません。自己否定とは、自分の感情や存在価値を否定することです。

例えば、次のような感じです。

  • 「こんな小さなことで喜ぶなんて、自分はちっぽけだな・・・」
  • 「試験でミスした自分は、なんて愚かなんだ・・・」
  • 「こんな簡単なこともできないなんて、自分はダメ人間だ・・・」

自己否定をし続けると、自分のことが嫌いになり、生きづらくなります。

自己肯定とは

自己肯定感と似た言葉に『自己肯定』があります。

アドラー心理学(個人心理学)を提唱したアルフレッド・アドラー氏によると、『自己肯定』とは、できないことでも「自分はできる」と言い聞かせることだと意味づけています。

何でもかんでも前向きに捉えようとするのが自己肯定です。

そしてアドラー心理学では、人が幸福に生きるためには『自己肯定』ではなく『自己受容』が大切だとしています。『自己受容』とは、できないことをそのまま受け入れることです。

できない自分をありのまま受け入れた後で、どのように向上するのかを考えることが大切だということですね。

自己肯定感と自己肯定の違い

つまり『自己肯定感』は、アドラー心理学での『自己受容』に近い意味合いになります。

  • 自己肯定感:できないことは「できない自分でもよい」と思えること
  • 自己肯定:できないことでも「自分はできる」と言い聞かせること

自分を大切に扱うことで、自分のことが好きになり、他人の批判を受け流せるようになり、幸せを感じられるようになり、生きることが楽しくなります。

自己否定をしがちな人は自己肯定感が低い状態

自分を肯定するために自分自身に条件をつけようとする人は、「自己肯定感が低い状態」だと言えます。なぜなら、条件をクリアし続けない限り、心の平穏はすぐになくなるからです。

これは自己否定をしがちな人に多い思考です。

自分を肯定するために条件をつけると幸福を感じにくい

自分を肯定するための条件とは、例えば次のような感じです。

  • 「今度のテストでいい点が取れたら、自分を褒めてあげよう」
  • 「痩せてキレイにならないと、自信が持てない」
  • 「年収1000万円を稼げなきゃ、起業した意味がない」

ですが、たとえ条件をクリアしたとしても、多くの人は自分を肯定できない傾向があります。なぜなら、条件をクリアした途端に、新しい条件を自らに課すからです。

  • 「一度90点を取ったくらいじゃ、まだまだだ・・・」
  • 「もっとキレイにならないと、まだ自信が持てない・・・」
  • 「年収1000万円程度じゃ、まだ成功とは言えない・・・」

このように、現状の自分を受け入れられない人は、いつまでたっても自分を肯定することができないんですね。これは完璧主義者に多い思考でもあります。

絶えず自分を否定するのは、息が詰まる生き方になります。

自分に条件をつける人は、他人にも条件をつける

また、条件付きで自分を肯定する人は、他人のことも条件付きで肯定する傾向があります。

例えば、次のような感じです。

  • 「◯◯をしてくれるなら、あなたのことが好き」
  • 「◯◯をしてくれないなら、あなたのことは嫌い」

条件付きで他人を肯定することは、不安やイライラを招く原因になります。

自己肯定感が高ければ前向きになれる

ありのままの自分を肯定することができれば、どんな自分でも大切な存在として扱うことができます。それは、自分の存在に価値があることを感じることに繋がります。

たとえテストでいい点が取れなくても、ダイエットや起業に失敗したとしても、「こんな自分はダメだ!」と自己否定をせずに、「今回はダメだったな・・・」「失敗して悔しいな・・・」と失敗した自分を素直に受け止めることができれば、自分が存在していることを肯定できるようになります。

自分が大切な存在であることを実感できれば、「・・・じゃあ次回はどう改善しようか」と前向きな姿勢になれるんですね。

どんな自分でも尊重することができれば、他人に対しても同じように尊重できるようになります。自己肯定感が高ければ、自分にも他人にも、無条件に優しくなれるということです。

自己肯定感と似ている言葉

自己肯定感には、他にも似たような言葉がいくつかあります。

  • 自信
  • ポジティブ
  • 自尊心・プライド
  • ナルシスト
  • 自己効力感

これらの意味合いとの違いがわかることで、自己肯定感とはどういう感覚なのかが、よりわかりやすくなると思います。

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自己肯定感と自信の違い

自己肯定感とは

自己肯定感とは、自分の存在に自信を持つこととも言えます。ですので、「自信」と同じような気がします。

自信とは、自分の才能・価値を信ずること。自分自身を信ずる心。

weblio辞書/三省堂 大辞林

ですが、「自己肯定感の高さ」と「自信があること」は少し違いがあります。

もしも何か結果を残した時や、やり遂げられる要素を持っている時だけ自信があったり、無理やり自信をつけようとしてるのなら、自己肯定感が高いとは言えません。

自信がなかったとしたら、自信のない自分を肯定できるのが自己肯定感が高い状態です。自信をつけてから頑張ろうとするのではなく、「一生懸命やって失敗したら仕方ない」と思える自分への信頼が自己肯定感です。

自己肯定感とポジティブの違い

自己肯定感とポジティブの違い

自己肯定感とは、出来事をポジティブに捉えることとも言えます。ですので、「ポジティブ」と同じような気がします。

ポジティブとは、積極的なさま。また,肯定的であるさま。

weblio辞書/三省堂 大辞林

「自己肯定感の高さ」と「ポジティブ」には多くの共通点がありますが、違いがあります。

例えば、人生の幸福度がわかる目安として、次のような質問があります。

あなたの目の前に、水が半分入ったコップがあります。喉が渇いたあなたは、どのように感じますか?

  • A:「もう半分しかない」
  • B:「まだ半分もある」

Bの「まだ半分もある」と感じられる人が、自己肯定感が高い要素を持っています。

この質問の答えだけを見ると、「自己肯定感=ポジティブ」のように感じますよね。ですが自己肯定感とは、たとえネガティブであっても自分を受け入れられることを意味します。

ポジティブじゃない自分を肯定できるのが自己肯定感

たとえ「もう半分しかない」と感じたとしても、「こんなネガティブな気持ちじゃダメだ・・・」と自己否定をするのではなく、「こんなネガティブな自分もいいじゃないか」と思えるのが自己肯定感です。

もしも「ポジティブでいなきゃいけない!」という強迫観念があったとしたら、自分を肯定するために条件をつけていることになります。これは自己肯定感が低い状態だと言えるんですね。

「こんなネガティブな自分もいいじゃないか」と、自分の感情を肯定できる感覚が積み重なることで、自分の存在を大切に扱うことができるようになります。

自分を大切に扱うことで自己肯定感が高くなれば、結果的に「まだ半分もある」というポジティブな感覚が生まれやすくなります。

自己肯定感と自尊心・プライドの違い

自己肯定感とプライドの違い

「自己肯定感」と「自尊心」は同義に扱われることもありますが、「自己肯定感」と「プライド」では大きな違いが生まれます。

自尊心とは、自分の人格を大切にする気持ち。また、自分の思想や言動などに自信をもち、他からの干渉を排除する態度。プライド。

コトバンク/デジタル大辞泉

prideとは、自慢、得意、満足、自尊心、誇り、プライド、うぬぼれ、高慢、思い上がり、自慢のたね

weblio英和和英辞典

自尊心とプライドは同じ意味で扱われることもありますが、実は違いがあります。自尊心とは、自分の内側から感じる感覚です。一方のプライドとは、他人との比較で生まれる感覚です。

そして自己肯定感とは、自分ひとりで完結する感覚です。

他人と比べて優秀だと感じたり、他人との比較で自分の価値を認められるのであれば、その裏側には劣等感が隠れています。自己肯定感が高い状態であれば、他人との比較で優越感や劣等感を感じることはありません。

また自己肯定感とは、「優れている自分」を誇りに思うことでもありません。

もしも、「失敗はプライドが許さないから頑張る!」というモチベーションで何かに取り組んでいるのだとしたら、それはプライドが高いだけで、自己肯定感が低い状態である可能性があります。

なぜなら自己肯定感が高ければ、たとえ失敗したとしてもプライドが傷つくことはなく、失敗した自分を肯定できるからです。

自己肯定感とナルシスト(自己愛)の違い

自己肯定感とナルシストの違い

“自分を好きになれる” という意味では、ナルシスト(ナルシシズム)と同じような気もしますが、「自己肯定感」と「ナルシスト(自己愛)」にも違いがあります。

ナルシシズムとは、自己を愛し、自己を性的な対象とみなす状態を言う。転じて「自己陶酔」「うぬぼれ」といった意味で使われることもある。ナルシシズムを呈する人をナルシシストと言うが、日本においてはナルシストという言葉で浸透している。

Wikipedia/ナルシシズム

ナルシストとは、自分が肯定できる要素だけを前面に出して、他人に「自分の良さを認めてもらおう」とする人のことです。

承認欲求や自己顕示欲が絡んでいるんですね。

ナルシストは自分の否定的な要素は隠したがりますから、自分の否定的な要素も含めて受け入れる自己肯定感とは大きな違いがあります。

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自己肯定感と自己効力感の違い

自己肯定感と自己効力感の違い

「自己肯定感」と似ている心理学用語に「自己効力感」があります。

自己効力感とは、何らかの課題に取り組むときに困難な状況であっても、「自分は対処できる」と自分に対して確信、自信といったイメージが持てることをいいます。

weblio辞書/人事労務用語辞典

自己効力感とは、「自分はできる!」と信じることができる感覚です。

自己効力感が高ければ難しい問題に直面した際に、臆することなくチャレンジができます。「自分は成功できる!」という自信を持って取り組むことができますので、目標を達成できる確率が高くなります。

自己効力感が低ければ、「自分には無理だ・・・」というあきらめの気持ちが生まれやすくなり、目標達成の確率が低くなります。

自己肯定感は行動の原動力になる

もしも自己効力感が高くて自己肯定感が低い場合は、「自分はできる!」と信じることができるのに、「失敗するのが怖い・・・」と感じることになります。

「オレは本気を出したらすごい」と言いながらなかなか行動しない人は、このような心理的背景があるのかもしれないですね。ですので自己肯定感は、行動のための原動力とも言えます。

目標達成においては、「自分は成功できる!」という自己効力感と、「たとえ失敗しても自分には価値がある」と感じられる自己肯定感の2つの感覚を持つことが大切になります。

まとめ

以上、似ている言葉との違いを交えながら、自己肯定感の解説をしました。

自己肯定感とは、たとえネガティブな自分でも受け入れることができて、無条件に自分を大切に扱える感覚のことです。アドラー心理学での『自己受容』と似ている意味合いになります。

自己肯定感が高くなれば、他人からの評価を気にしないでいられるようになります。自己否定をしないので、恐怖や不安から解放されるようになります。

もしもあなたが、自分を肯定するために何か条件をつけるクセがあるのだとしたら、条件をクリアできなかった時には自分を許してあげてみてください。

自分を大切に扱うことができれば、幸福度が高まります。

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  • この記事を書いた人

高木浩一

心理学と脳科学が好きなマーケター/Web集客の専門家。 大企業のマジメな広告デザインから男性を欲情させるアダルティな広告デザインまで、幅広い分野を経験した元グラフィックデザイナー。心理面をカバーしたマーケティングとデザインの両方の視点をもつ。 個人が個人として活躍する時代に向けて「使えるマーケティング」をモットーに情報発信中。

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