仕事や勉強など、長時間集中力を持続したい時に効果的な時間管理術として「33分33秒の法則」があります。
僕はこの法則を取り入れることで、効率的に仕事ができるようになったと感じています。
以前の僕は誘惑に負けやすく、
- 調べ物でネット検索をしたら、数十分も無関係なものでネットサーフィンをしてしまう・・・
- メールチェックのつもりでスマホを触ると、ついつい他のアプリもいじってしまう・・・
こんなことを繰り返していました。
カリフォルニア大学アーバイン校の研究では、「一度注意がそれると、集中を元に戻すには23分かかる」と指摘しています。つまり、一度他のことで意識が中断してしまったら、それだけで23分も無駄にしたことになるんですよね。
もしもあなたが、以前の僕のような経験をされているのだとしたら、「33分33秒の法則」の時間管理術を試してみてください。
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33分33秒の法則とは
33分33秒の法則は、1950〜60年代に活躍したアメリカの伝説のコピーライターであるユージン・シュワルツ氏が提唱した、集中するための法則です。
キッチンタイマーを33分33秒に設定して、時間がきたら10〜15分休憩する。それを1日6セット繰り返すという方法で仕事をしていたそうです。
彼のルールは以下のとおりです。
33分33秒の法則のルール
- 時間中はコーヒーを飲んでもいい
- 時間中は何もしなくてもいい
- 時間中は仕事をしてもいい
- 時間中はどんな理由があっても席を離れてはいけない
- 時間中は本来の目的以外の事はしてはいけない
- 33分33秒経ったら、たとえ作業途中でも席から離れて休憩する
33分33秒の法則を分析してみる
なぜ「33分33秒」という秒数にまでこだわっているのかは謎です。おそらくコピーライターという職業柄、記憶に残るインパクトのあるタイトルにする為ではないかと思います。
集中力の波は15分周期
僕たちは普段ベータ波という脳波で生活をしています。集中するとアルファー波という脳波が出るのですが、アルファー波は持続させるのが難しく、集中力の波は15分周期だと言われています。
15分ごとに集中力が高まったり低まったりを繰り返しているんですね。
テレビ番組でおよそ15分に一度CMが入るのは、こういった理由からのようです。
そして小学生低学年までは、この15分程度が集中力の限界で飽きてしまうとされています。低学年層向けテレビアニメの一話分が、10分程度なのはこのためです。
成長とともに集中力は次の周期まで耐えられるようになり、小学生高学年にもなると、30分、45分と伸びていきます。小学校や中学校の授業が45分から50分で行われているのはこういった理由からです。
ちなみに、大学の講義時間が90分なのは、人間が集中できる時間の限界が90分とされているからです。
とはいうものの、集中力の限界説は30分だとか45分だとか諸説あります。ですので、15分周期×2という辺りから考えると、「33分33秒」というのは集中できる適正な時間として正しそうです。
集中力が持続しやすい仕掛け
33分33秒の法則での「たとえ作業の途中でも席から離れて休憩する」というルールは、集中力が持続しやすい仕掛けです。
集中していたら、ついついそのままやってしまいがちですが、一旦断ち切ることで休憩後も仕事をやりたいという気持ちにさせてくれます。これはツァイガルニク効果(未達成な出来事の方をよく覚えている現象)ですね。
それから席を立つことは、脳をリフレッシュさせて集中力を持続させやすいという効果があります。席を立ってストレッチをすることで、静止するために使っていた筋肉疲労を解消することができます。
脳はタイムリミットを設けると集中しやすくなる
脳は時間制限を設けることで、なんとかその時間内でクリアできるように能力を発揮するという特性があります。
テレビのクイズ番組なんかでも、解答に時間制限があった方が、時間ギリギリで答えが浮かぶ解答者を見かけたりしますよね。
またタイムリミットを設けることで、思考のオンオフにメリハリがつきます。しっかりと休憩時間を設けることで、仕事中の他のものへの誘惑がなくなります。
コーヒーは集中力アップを手助けする
「時間中はコーヒーを飲んでもいい」というルールは、集中力を高める効果があります。
はじめは、コーヒーに入っているカフェインの覚醒作用が良いのかなと思っていました。ですがそれだけではなく、コーヒーの香りには脳の神経を刺激する成分が含まれていて、集中力を高める効果があるんですね。
コーヒーは飲まなくても、香りを嗅ぐだけで効果があります。カフェで勉強した方がはかどるという人がいるのは、こういった理由があったんですね。
参考サイト:全日本コーヒー協会/香りから生まれる、 「癒し」と「集中力」。
他のことに誘惑されないための対策
「何もしなくてもいい」「どんな理由があっても席を離れてはいけない」「本来の目的以外の事はしてはいけない」というルールは、他のことに誘惑されないための対策です。
このルールがないと「ほんのちょっとだけメールを見てみようかな・・・」と、本来の仕事以外のことをしてマルチタスクをしてしまいそうになります。
33分33秒の法則のポイント
実際にやってみると、33分33秒って短く感じるかもしれません。「せっかく乗ってきたのにもう休憩か!」と、逆にストレスを感じるようであれば、40分とか50分とかで調整するのも良いと思います。
ただしその場合は、疲れる手前で休憩を取るようにしてください。疲れを感じてから休憩を取ると、気持ちが途絶えて、次に集中できるまでに時間がかかってしまうからです。
まとめ
「33分33秒の法則」は、集中力を持続させて、他のことに誘惑されない仕組みになっています。僕はこの法則を取り入れてから、集中力が続いて全体的に仕事が早くなったように思います。
もしも僕と同じように、誘惑に負けてしまったり効率が悪いという経験があれば、集中できる時間管理術としてぜひ試してみてください。
また、33分33秒の法則と似ている時間管理術に「ポモドーロ・テクニック」があります。
こちらは「集中時間25分」×「休憩時間5分」を1ポモドーロとして、4ポモドーロの工程を行ったら15分〜30分の休憩を取るというのが一つのルールです。
パソコンでのデスクワークが多い場合には、Google Chromeブラウザの拡張機能ツールを使った時間管理がおすすめです。
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