マーケティング術

6R|ターゲティングを正しく進めるフレームワーク「6つの指標」

2018-02-04

セグメンテーションとターゲティングの 6R

マーケティングでは、狙うべき顧客層を絞るためにセグメンテーションやターゲティングを行います。その際に指標となるのが、「6R」と呼ばれるフレームワークです。

顧客層を絞る際には、ただなんとなく絞るのではなく、6つの指標「6R」に沿って考えてみてください。

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6R|セグメンテーションとターゲティングのフレームワーク

セグメンテーションとターゲティングを正しく進めるための「6R」とは、次の6つの指標です。

  1. Realistic Scale:市場規模
  2. Rival:競合
  3. Rate of Growth:成長性
  4. Rank/Ripple Effect:顧客の優位順/波及効果
  5. Reach:到達可能性
  6. Response:測定可能性

ひとつずつ、解説していきます。

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1. 市場規模は小さすぎないか?(Realistic Scale)

市場規模は大きいほど魅力的です。

その反面で、市場規模が大きくなるほど競合は多くなり、新規参入が増えやすいというマイナス要素があります。

ビジネスを成功させるためには、ターゲットを小さく絞ることが有効です。ですが、そのビジネスが成立する最低限の顧客を獲得できるセグメントである必要があります。

なぜなら、利益が出ないほどの小さすぎる市場規模の場合は、マーケティングの意味がなくなってしまうからですね。

例えば、あなたが『頭痛専門の整体院』として開業するとしたら、市場規模がどれほどなのかを確認しておく必要があります。

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2. 競合は強くないか?(Rival)

あなたが選ぶ市場は、ブルーオーシャンであることが理想的です。ブルーオーシャンとは、競争相手のいない未開拓の市場のことを指します。

すでに競合がその市場で大きな地位を占めている場合は、参入へのコストが膨らむことが多く、また、勝てる要素が少なくなってしまうからです。

例えば、『頭痛専門の整体院』であれば、ライバルの数がどれほどいるのかを確認しておく必要があります。同じ地区にライバルが多かったり、強力なライバルがいるのであれば、同じ内容で勝負をするのは避けた方が良いかもしれません。

3. 市場に成長性はあるか?(Rate of Growth)

たとえ小さな市場でも、誕生したばかりでこれから成長していく市場であれば、利益を獲得できるチャンスになります。反対に、衰退している市場や、今後の成長が期待できない市場であれば、避ける方が賢明です。

例えば、『頭痛専門の整体院』はいつ頃から浸透し始めたのか? 市場としてどのように伸びているのかを確認する必要があります。

プロダクトライフサイクルの図

プロダクトライフサイクルの図

4. 優先度は高いか?(Rank/Ripple Effect)

ターゲティングの際には、周囲への影響力が強いセグメントや、メディアが注目しそうな市場の優先度を高くします。なぜなら、口コミ効果や波及効果が期待できるからです。

期待ができる層はイノベーター理論でいうところの、イノベーターやアーリーアダプターにあたります。「フォロワー」や「インフルエンサー」とも呼ばれます。

例えば、どんな人が『頭痛専門の整体院』をよく利用し、口コミをしてくれそうかを考えて、優先度を高くします。

イノベーター理論の図

イノベーター理論の図

5. 到達可能性に問題はないか?(Reach)

地理的に遠くて、ターゲット層に商品・サービスが届けられなかったり、宣伝が届かない場合はターゲットにしないようにします。

たとえセグメントした市場が大きくて、ライバルも少なく、成長性があって魅力的だったとしてもマーケティングが不可能だからです。

例えば、地理的に遠すぎる人に『頭痛専門の整体院』を宣伝しても効果はありません。

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6. 反応を測定することは可能か?(Response)

実行したアクションに対して、どのような効果があったのかを測定できることが望ましいです。測定できなければ、管理することや改善することができないからです。

広告の宣伝効果や、商品・サービスの満足度の調査ができれば、マーケティングのフィードバックに活かすことができます。

例えば、無差別にチラシを撒いて『頭痛専門の整体院』の宣伝をしたとしても、どの地区の人からの反応が多いとか、どの世代の人からの反応が多いといった数値を測定できなければ、宣伝活動の改善ができません。

セグメンテーションやターゲティングはSTP分析にも登場する

セグメンテーションやターゲティングは、マーケティングの世界的権威であるフィリップ・コトラー氏が提唱した「R-STP-MM-I-C」と呼ばれるフレームワークにも登場します。

「R-STP-MM-I-C」は、特に重要なSTPを取り上げて「STP分析」とも呼ばれます。

マーケティング戦略では一貫性が重要です。ですので、「6R」を使って狙うべき顧客層を絞る際にも、全体の流れを確認しながら進めるようにしてください。

  1. Research:調査
  2. STP:セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニング
  3. MM:マーケティングミックス
  4. Implementation:実施
  5. Control:管理

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まとめ

以上、セグメンテーションとターゲティングを正しく進めるフレームワーク「6R」について解説しました。

「6R」とは、次の6つの指標です。

  1. 市場規模は小さすぎないか?
  2. 競合は強くないか?
  3. 市場に成長性はあるか?
  4. 優先度は高いか?
  5. 到達可能性に問題はないか?
  6. 反応を測定することは可能か?

この6つの指標を元に、あなたにとって有利に進められるセグメンテーションとターゲティングを考えてみてください。

セグメンテーションやターゲティングを考える際には、同時にポジショニングについても考えて、あなたのビジネスを独自のポジションに位置付けるように進めてください。

次の記事では、独自のポジショニングが重要な理由と独自化の方法を解説しています。
Next⇒「ポジショニング戦略|マーケティングで重要な差別化と独自化の方法

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  • この記事を書いた人

高木浩一

心理学と脳科学が好きなマーケティング・Web集客の専門家/解脱しかけのゲダツニスト/ 大企業のマジメな広告デザインから男性を欲情させるアダルティな広告デザインまで、幅広い分野を経験した元グラフィックデザイナー。心理面をカバーしたマーケティングとデザインの両方の視点をもつ。個人が個人として活躍する時代に向けて「使えるマーケティング」をモットーに情報発信中。

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