ランディングページ(セールスコピー)では、商品・サービスを初めて知る段階から、興味を持ち、欲しくなり、申し込みをするまでの段階を一枚のページで表します。
閲覧者(見込み客:将来商品を買う可能性のある人)に申し込みを促すためには、閲覧者の気持ちを動かすための要素を盛り込むことが大切です。(以降は「閲覧者」のことを「見込み客」と呼びます)
この要素を知らないままランディングページを制作すると、見込み客に商品・サービスの良さが伝わらず、申し込みをしてくれることが難しくなるかもしれません。
この記事では、ランディングページの基本的な構成を、次の12の要素に分解して解説します。
- ヘッドコピー
- ビジュアル
- 権威付け
- 結果
- 共感
- 商品紹介
- ベネフィット
- 証拠
- お客の声
- 保証
- 比較
- 限定性
ランディングページだけでなく、広告チラシを制作する際にも応用できますので、ぜひ参考にしてみてください。
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ランディングページ(セールスコピー)の構成
ランディングページに必要な要素は、大きく分けると次の3つのパートの構成に分解することができます。
- オープニング
- ボディコピー
- クロージング
【※】構成図にあるレスポンスデバイスとは、一般的に『CTA:申し込みボタン』のことです。図に示した箇所に必ず配置するという意味ではなく、適所に配置する意味で表しています。
オープニングの目的
ランディングページのオープニングの目的は、見込み客に “続きを読んでもらうこと” です。
見込み客は、ランディングページを開いた最初の3秒で、読み続けるか閉じるかを決定するとも言われています。ですので、瞬間的に「続きが気になる!」と感じさせられるかどうかが勝負です。
ボディコピーの目的
ランディングページのボディコピーの目的は、見込み客の “「欲しい」という欲求を引き出すこと” です。
ボディコピーでは、見込み客に共感して、商品がもたらす素晴らしい未来を紹介します。感情に訴え、その根拠となる理由を説明して理性にも訴えていきます。
クロージングの目的
ランディングページのクロージングの目的は、“申し込みを獲得すること” です。
ボディコピーを読み進めてもらって「この商品いいかも!」と思ってもらったとしても、「また今度にしようかな・・・」と、クロージングで離脱されては意味がありません。
見込み客に “欲しい” 感情を抱いてもらったら、ランディングページを離脱させることなく、すぐに申し込みをしてくれるように促します。
では、それぞれの要素について解説していきます。
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ランディングページのオープニングに必要な要素
オープニングでは、次の3つの要素が必要です。
- 1. ヘッドコピー
- 2. ビジュアル
- 3. 権威付け
オープニングでは、見込み客の『感情』に訴えて、続きを読み進めたくなるようにします。
人は感情でモノを買い、理屈で正当化します。感情が動かなければ、読み進めてはもらえません。これは消費者に向けた販売(BtoC)でも、企業へ向けた販売でも(BtoB)でも同じです。
ですので、まずは感情に訴えることが大切です。
1. ヘッドコピー
見込み客がランディングページを開いて、最初に目にするのがヘッドコピー(キャッチコピー)です。
続きを読んでもらうためには、狙ったターゲット層(ペルソナ)が興味を持ち、感情が動くようなヘッドコピーにすることが大切です。
2. ビジュアル
写真やイラストなどのビジュアルは、必ず必要というわけではありません。
ですが、ビジュアルがあれば、見た目で注意を引ける利点があります。そして、ビジュアルがあった方が、ヘッドコピーの内容を素早く理解してもらいやすくなります。
ビジュアルを使う場合は、ヘッドコピーの内容を反映させたものにします。
ヘッドコピーとビジュアルで、見込み客が抱く
- 「誰のためのページなのか?」
- 「読み進めるメリットはあるか?」
- 「何を与えてくれるページなのか?」
という疑問を、一目で分かりやすいようにします。
3. 権威付け
オープニングの第一印象で良いイメージを持ってもらうためには、「権威付け」をします。
権威付けとは、実績、資格、権威者からの紹介の言葉など、客観的に信頼を感じる証拠になるものです。
権威付けを最初に示すことで、ヘッドコピーやランディングページ全体の信ぴょう性を高める効果があります。テレビCMでタレントを起用する理由も、商品の信頼度と好感度を一瞬で高めるためですね。
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ランディングページのボディコピーに必要な要素
ボディコピーでは、6つの要素が必要です。
- 4. 結果
- 5. 理解と共感
- 6. 商品紹介
- 7. ベネフィット
- 8. 証拠
- 9. お客の声
ボディコピーでは『感情と理性』に訴えます。商品・サービスが見込み客に与える素晴らしい未来を描き、その根拠を証明します。
見込み客が抱く疑問を即座に答えることができれば、「欲しいという感情を理屈で正当化」してくれます。
ボディコピーのパートは商品の特性によっていろいろな順番の変化がありますので、一様に「この流れが100%正しい」というものはありません。見込み客が抱く興味や疑問の順番に合わせることが大切です。
4. 結果
ランディングページを読むことで、見込み客にどんな変化が起こるのか、その結果を宣言します。
ダイエット商品など、変化が数値として分かるなら、使用前と使用後の写真を載せるなどして、変化の結果を見た目でわかりやすくします。見た目の変化がない商品の場合は、どんな知識や気づきが手に入るのかを宣言します。
早い段階で結果を見せることで、見込み客の期待感を高めることができれば、続きを読んでもらいやすくなります。
逆に結果を宣言しなければ、ランディングページを読む理由である「このページは何を与えてくれるのか?」が見つからず、途中離脱につながります。
5. 理解と共感
見込み客がランディングページを読み進めやすいように、共感を得られるようにします。
共感はコミュニケーションにとってすごく重要な要素です。
例えば、仲の良い友達と、ほぼ知らない人が「きみは赤い服(普段着ない色)が似合うんじゃない?」と言ってきたとしたら、あなたはどちらの言葉を信じますか?
おそらく友達の意見を信じるのではないでしょうか。なぜなら、仲の良い友達の方が、あなたのことを理解してくれているからですよね。
人は、自分のことを深く理解してくれている人の言葉を受け入れたいと考えます。
「あんたのことなんて知ったこっちゃないけど、まぁ、とにかくおれの話しを聞けよ」という人の話しを、聞き入れようとは思いません。
ランディングページでも同じように、見込み客を深く理解していることを伝えることで、関心を持って読み進めてもらえるようになります。
例えば、コンプレックスを解消する商品なら、
- 「〜のような悩みはありませんか?」
- 「〜って、つらいですよね」
- 「〜みたいになれたら、自信が持てますよね」
というような、見込み客の悩みや希望を描写することで、見込み客と感情を共有します。
そうやって、「よくわかってくれるなぁ・・・」「これは自分のために書かれた文章だ!」と、深く認識してもらえれば、関心を持って読み進めてくれるようになります。
共感で大切なこと
共感は、「うわべ」だけをなぞっても意味はありません。うわべは見込み客に見透かされ、心に響くことはないからです。見込み客について、深く理解することが大切です。
また、共感の要素は「ランディングページのこの部分に入れれば良い」というものではなく、ランディングページ全体の文章から感じられることが大切です。
テクニックなどではなく、気持ちが重要なんですね。
6. 商品紹介
商品紹介をする時には、数値としての特徴を表すのはもちろんのこと、できることなら、見た目の大きさの比較、色、形、音の大きさ、匂い、味、触り心地、重さなどを、五感で感じられるように紹介します。
商品・サービスの使い方についての説明も必要です。見込み客が商品を手にするまでと、手にした瞬間から起こることを説明することで、どんな内容の商品なのかを分かるようにします。
7. ベネフィット
商品の特徴を紹介しただけでは、商品の素晴らしさが伝わることはありません。セールスコピーでは、ベネフィットを伝えることが大切です。
ベネフィットとは、商品・サービスを手にすることで、どんなに良い未来の変化が起こるのかを、見込み客の視点で言い表すことです。
ベネフィット次第で、見込み客の “欲しい感情” を引き出せるかどうかが決まります。ですので、ランディングページでは最も重要な要素だと言えます。
商品の優れた点を表現する際には、次の3つの視点から表現するようにします。
- プロフィット(金銭的利益):金銭で換算した表現
- メリット(機能的利益):機能面で優れている表現
- ベネフィット(情緒的利益):機能面から得られる気分の表現
例えば「レトルトカレー」を販売するとしたら、『おいしさ』のメリットばかりにフォーカスを当てるのではなく、
- 『普通のカレーに比べれば安価』であるプロフィット
- 『保存期間の長さ』のメリット
- 保存期間が長いことで『非常食としても使える』メリット
- 非常食として常備しておけば『災害が起こっても安心できる』ベネフィット
など、いろいろな視点から見た商品の素晴らしさを紹介します。
ベネフィットを見つける際には、
- 商品を手に入れる前から
- 商品を手に入れて使う時
- 商品を使い終えた後
- 商品を捨てる時まで
を考えることが大切です。
ベネフィットを並べる場合は、最低でも6個、できれば10個以上を紹介します。この数字は、短期記憶の数であるマジカルナンバーにちなんだ数字です。
ただし、メインのベネフィットは1つにしておくことも大切です。
例えば先ほどの「レトルトカレー」なら、『おいしさ』をメインのベネフィットとして、サブベネフィットとして複数個紹介します。
8. 証拠
どんなにベネフィットを並べ立てたところで、「これって本当かな?」と思われてしまっては、宣伝効果はなくなります。
そこで、ベネフィットを得られる客観的な証拠や事例を示すことで、ランディングページの信ぴょう性を高めます。
ベネフィットで見込み客の『欲しい感情』に火をつけたら、証拠や事例を示すことで『欲しい感情を正当化する理性』に訴えていきます。
もっとも信ぴょう性が高いのは、数値としてのデータです。実験データや実績を数値として示すことで、ベネフィットが得られる正当な理由を信じてもらいやすくなります。
BtoBの商品・サービスの場合は、特にこの証拠や事例を示すことが大切です。
9. お客の声
商品・サービスを使ったお客さんの声を載せることでも、ランディングページの信ぴょう性を高めることができます。
あなたが商品の申し込みに悩んだ時のことを思い出してみてください。商品レビューをじっくり読むことで、「欲しい」気持ちと「買っても大丈夫」な気持ちが高まったことはありませんか?
見込み客にとって、実際に商品を使った人の声は「未来の自分の姿」でもあります。ですので、様々な声を載せることで、見込み客に安心感を与えるようにします。
『第三者の声』は、とても大きな力を持っています。
『第三者の声』はお客さんの声以外にも、権威者からの推薦文や、マスコミに紹介された証拠などがあります。いずれにしても、大切なことは信ぴょう性です。
ランディングページのクロージングに必要な要素
クロージングでは、3つの要素が必要です。
- 10. 保証
- 11. 比較
- 12. 限定性
クロージングでは『本能』に訴えます。本能に訴えるとは、「この商品は、いま申し込まなきゃいけない!」と感じてもらうことです。
そのためには、提案するオファーがいかに “お得” なのかを伝えて、先延ばしされないように、今すぐ申し込みをした方が良い理由をつくります。
10. 保証
「お得感」を伝えるためには、オファーに保証をつけて、見込み客に商品申し込みへの不安を取り除き、安心感を与えるようにします。
保証には「返金保証」「成果保証」があります。
保証はインパクトのあるものを付けるか、複数重ねることで効果が増します。また保証の他に『特典』をつけることで、お得感を付け足すことができます。
11. 比較
オファーの価格を紹介する時には、他の対象との比較をすることで、いかに「お得」なのかを演出します。比較対象は直接競合のライバル商品ではなく、 間接競合と比較します。
例えば「英会話の音声教材A」を販売する時には、直接競合の「英会話の音声教材B」と比較するのではなく、「英会話教室C」や「英会話の本D」と比較するようにします。
12. 限定性
人は「今しか手に入らない」という、希少性や限定性に弱い一面を持っています。
「いつでもどこでも手に入る商品」よりも「世界に1個しか存在しない商品、それを手に入れるチャンスはたった1回」の方が魅力的に感じます。
申し込みの先延ばしを防ぐために、オファーに限定性を持たせます。
限定性には、「数量」「期間」「条件」の3種類があります。
まとめ
以上、ランディングページの構成について、12個の要素を解説しました。
この12個の中から、超重要な要素を3つに絞るとしたら、次の3つです。
- ヘッドコピー:「読み続けたい!」と思われなければ離脱される
- ベネフィット:「欲しい!」と思われなければ申し込みはされない
- 限定性:「今すぐ申し込まなきゃ損!」と思われなければ申し込みはされない
ランディングページを制作する際には、以上の3つを特に意識して作るようにしてみてください。
追伸
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