顧客心理を掴む心理学

バーナム効果とは?占いが「当たる!」と感じる4つの理由と使い方

バーナム効果 とは?エセ占い師と詐欺師に学ぶ、人を虜にするテクニック

バーナム効果とは、誰にでも当てはまるような曖昧な表現の記述でも、「これって自分のことだ!」と思ってしまう心理作用のことです。フォアラー効果とも呼ばれます。

バーナム効果がわかりやすいのは「占い」です。

血液型占いとか、誕生日占い、動物占いなどいろいろありますが、思わず「当たってる!」と感じるのは、バーナム効果による影響も大きいです。

例えば、この記事を開いたあなたの性格を占ってみたいと思います。

あなたは比較的に勤勉で、人から信頼されるタイプです。わりと几帳面ですが、心が乱れると「どうでもいいや」と投げ出す一面もあります。

運よく小さな成功をすることはあっても、どちらかと言えば、忍耐と努力でチャンスを掴んでいくタイプです。困っている人がいたら手を差し伸べたいと考え、他人の痛みを感じることのできる人です。

・・・当てはまっていましたか?

実はこの文章は、バーナム効果を狙って、性格診断サイトにあった文章を適当に書き直したものです。もしも「当たってるかも・・・」と感じたなら、その感覚がバーナム効果です。

バーナム効果を正しく使えば、人を幸せな気持ちにさせることができます。ブログやセールスコピーに応用すれば、「そうそう、そうなんだよなぁ」と共感をもってもらえる文章を書くことができます。

悪用すれば、人を騙すこともできてしまいます。エセ占い師や詐欺師は、人を信用させることにバーナム効果を使っています。

バーナム効果をテクニックとして使うのはおすすめしませんが、知識として知っておくと、ブログ記事やセールスコピーの文章を見直すときに役に立ちます。

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バーナム効果 (フォアラー効果)とは

バーナム効果(Barnum effect)の由来は、

「we’ve got something for everyone」“誰にでも当てはまる要点というものがある”

という言葉を残した、19世紀アメリカの興行師フィニアス・テイラー・バーナム氏の名前から来ています。1956年に、アメリカの心理学者ポール・ミール氏(P.E.Meehl)によって名付けられたと言われています。

ちなみに由来となったバーナム氏は、巧みな心理操作を使ったサーカスで有名になった人物で、世界三大サーカスの一つと言われるリングリングサーカスの創設者です。

またバーナム効果は、アメリカの心理学者バートラム・フォア氏(Bertram Forer)の名前をとって、フォアラー効果(Forer effect)とも呼ばれています。

フォアラー効果の由来は、人が星占いやタロット占いに夢中になる理由を研究していたフォア氏が、1948年に行なった実験から来ています。

占いが当たる理由を調べたフォアの実験

フォア氏は、被験者である学生に性格診断テスト受けてもらいました。そして一週間後、テスト結果を封筒に入れて、学生一人一人に手渡しました。

学生には、診断結果がどれくらい当たっているのかを評価してもらいました。「全く当たっていない=0」から、「非常に正確=5」までの6段階で評価してもらったところ、学生たちの評価の平均点は「4.26」でした。

ほとんどの学生が、「自分に当てはまっている!」と感じた結果となりました。

ですがこの診断結果は、全て同じ文章で、フォア氏が新聞に出ていた星占いから適当に抜き出したものでした。

その内容は次のとおりです。

  • あなたは他人から好かれたい、賞賛されたいと思っていますが、それに関わらず自分自身に批判的な傾向があります。
  • あなたは短所もありますが、普段はそれを克服することができます。
  • あなたには、まだ使われていない、まだ活かしきれていない能力がかなりあります。
  • あなたは規律正しく自制的なように見えますが、ときどき不安になったり、くよくよ心配したりすることがあります。
  • 正しい判断や正しい行動をしたのかどうか、自問することがあります。
  • あなたはある程度の変化を好み、他の人からの制約や邪魔をされると不満を抱きます。
  • あなたは自由な発想を持っていることを誇りに思い、十分な根拠もない他人の主張を聞き入れることはありません。
  • あなたは他人に対して、オープンになりすぎるのは賢明ではないことに気づいています。
  • あなたは、条件が整えば外交的で社交的ですが、条件が整わなければ内向的で遠慮がちです。
  • あなたの願望や憧れには、かなり非現実的なものもあります。

この文章だけを読んでみたところで、「いや、自分には当てはまってないよ」と感じるかもしれないですよね。

ですが、被験者である学生たちは事前に性格診断テストを受けて、テスト結果として教授から個別に封筒を受け取ったことを想像してみてください。

自分だけの分析結果としてこの文章を読んだなら、信憑性が高いと感じるのではないでしょうか? ちなみにこの実験は、1948年以降も何百回と続けられていて、平均は「4.2」を記録しています。

占いが「当たる!」と感じるバーナム効果が生まれやすい4つの条件

誰にでも当てはまりそうな曖昧な記述でも、「自分のことだ!」と思ってしまうバーナム効果が生まれる理由は4つ考えられます。

あなたが人から信用を獲得したいなら、これらの条件を意識してみてください。

  1. 個別に向けられたもの
  2. 発信者に権威性がある
  3. 前向きな内容
  4. マルチプルアウトな表現

1. 個別に向けられたもの

バーナム効果は、個人に向けられた内容であることで、信じやすくなる傾向があります。

フォアの実験でも、フォア氏は学生一人一人に診断結果を手渡しました。これによって被験者である学生は、自分だけに宛てられた内容であると思ったはずです。

もしも、被験者の学生全員の前で「あなたたちは、全員こんな性格です」と全員同じ診断結果を発表したとしたら、バーナム効果が生まれないことは簡単に推測できますよね。

2. 発信者に権威性がある

バーナム効果は、情報の発信者に権威性があることで生まれやすくなります。

フォアの実験では、「“大学教授が行う” 性格診断」という権威がありました。例えばこれが、「“一般学生が考えた” 性格診断」だったとしたら、信憑性も疑わしいものになったはずです。

人は権威に弱いですから、「この人が言うんなら間違いない・・・」という思い込みも働くんですね。

3. 前向きな内容

バーナム効果は、前向きな内容であることで信じやすくなる傾向があります。

人は否定されることを嫌います。ネガティブな内容だけを告げたとしたら、「・・・これは自分のことじゃない」と拒否したくなる心理が働きます。これは心理的な防衛本能ですね。

「ポジティブな内容だけは信じる」という人もいるとおり、前向きな内容ほど、気持ち良くなる心理も手伝って信じやすくなります。

4. マルチプルアウトな表現

マルチプルアウトとは、どのようにでも解釈できる言い方のことです。バーナム効果は、どちらとも取れる言い方で生まれやすくなります。

フォアの実験での診断結果を読み返してみれば、どちらとも取れる文章が多いことに気づくと思います。

例えば、

「あなたは、条件が整えば外交的で社交的ですが、条件が整わなければ内向的で遠慮がちです。」

の一文は、“外交的であり内向的である” と、どちらの意味も含まれた表現ですよね。

  • 「◯◯な一面もある」
  • 「他の人よりも◯◯」

といった言い方は、基準があるようでない曖昧な表現です。基準がないことで、自分にとって都合の良い意味として捉えやすくなります。

バーナム効果は確証バイアスにかかることで生まれる

バーナム効果は、確証バイアスにかかることで信じやすくなります。確証バイアスとは、自分にとって都合の良い情報だけを取り入れる、偏った見方のことを言います。

「決めつけ」でモノを見る傾向のことですね。

例えば、あなたが小さかった頃に、欲しいオモチャがあった時のことを思い出してみてください。「オモチャが必要な理由」ばかりに注目していませんでしたか? 「オモチャが及ぼす悪影響」や、「オモチャが不要な理由」があったとしても、それらを考えたことはなかったと思います。

テレビ討論会でも、自分とは違う反対意見を頭から否定して、全く聞く耳を持とうとしない人がいますよね。

自分の主張を補強するデータばかりを集めて、「自分の意見が正しい」と思い込んでいるために、反論データを提示されたとしても、そのデータが間違いである可能性だけを見ようとします。

これが確証バイアスです。

権威性やマルチプルな表現など、バーナム効果が生まれやすい条件があることで、一度「当たってる!」と思ってしまうと、確証バイアスによって、自分に当てはまる情報だけが目につきやすくなります。そして、当てはまっていない情報については、軽視する傾向があります。

これらの理由から、誰にでも当てはまるような文章でも、「自分のことだ!」と感じるバーナム効果が生まれます。

ブログやセールスコピーでのバーナム効果の使い方

読者に行動してもらうためのブログ記事やセールスコピーでは、「これって私のことを言っている!」と感じてもらえる文章を書くことが大切です。

なぜなら、読者は記事を『自分ごと』に感じることで、行動しやすくなるからです。

バーナム効果が生まれるようにするには、先ほどあげた4つの条件を意識して文章を書きます。

コツ1. 個人に向けたメッセージにする

バーナム効果が生まれるには、不特定多数に向けたようなメッセージではなく、一人のために書かれたメッセージだと思ってもらうことが大切です。

ですので、「皆さんは・・・」と語りかけるのではなく、「あなたは・・・」と一人に向けて語りかける方が良いですね。

コツ2. 情報発信者の権威を示す

また、情報発信者に権威があることも大切です。

「教授・先生」「公的機関所属」「資格所有」「No.1の実績」といった、わかりやすい権威があれば、積極的にアピールするようにします。

大きな権威がなければ、「権威者の言葉を借りる」「情報が詳しいこと」をアピールすることでも権威性は示せます。

コツ3. できるだけポジティブなメッセージにする

読んでいても気持ちの良いポジティブなメッセージにすることで、共感をもって読み進めてもらいやすくなります。

あまりにも恐怖心を煽るような文章を書いた場合は、読み進めたい気持ちがなくなってしまい、拒絶される可能性さえ出てきます。

コツ4. 多くの人に当てはまるような広い表現にする

一番簡単にバーナム効果を応用する方法は、多くの人にも当てはまるような広い表現を使った書き方です。

断定的な表現をせずに、比較しにくいモノで表現することで、多くの人に『自分ごと』のように感じてもらえます。

例えば、「通勤に1時間もかかる人へ」という表現は、「通勤時間がツラく感じる人へ」とすることで、通勤時間が30分や2時間の人でも、“ツラく感じる” がイメージできる多くの人に、『自分ごと』のように感じてもらえます。ツラいと感じる時間は、人それぞれですもんね。

また、「運動しても痩せなかったあなたへ」という表現は、「運動」に限定されています。これを、「何をやっても痩せなかったあなたへ」とすれば、運動以外のことをしても痩せなかった多くの人を含ませることができます。

範囲を広げることで、多くの人に『自分ごと』のように感じてもらうことができます。

ただし広い表現は、どんどん意味合いがぼやけてしまいます。

一人に向けたメッセージのはずなのに、広い表現ばかりを使ってしまうと、『自分ごと』として感じてもらえなくなります。ですので、他のコツと併用することや、使いどころが大切です。

まとめ

バーナム効果(フォアラー効果)とは、誰にでも当てはまるような曖昧で一般的な内容を、「自分のことだ!」と思ってしまう心理作用のことです。エセ占い師や詐欺師が意図的に使うテクニックでもあります。

バーナム効果は、次のような条件があることで生まれやすくなります。

  1. 個別に向けられた内容だと思うこと
  2. 発信者に権威性を感じること
  3. 前向きな内容であること
  4. どちらとも受け取れるマルチプルアウトな表現であること

これらの条件があることで、自分に当てはまる内容しか受け取らない確証バイアスがかかりやすくなります。

バーナム効果を応用して、多くの人に「これって私のことだ!」と感じてもらう文章を書きたいのであれば、これらの条件を意識してみてください。

ただし、きちんと読者を想定できていれば、わざわざバーナム効果を狙わなくても、読者に刺さるメッセージを書くことができます。しっかりとした読者の想定(ペルソナ)から始めてみてください。

さらに心理学をマーケティングに応用する方法を知りたい場合は、こちらを参考にしてください。
行動心理学で顧客心理を掴む!マーケティングテクニック【36選】

参考図書:決定版 面白いほどよくわかる! 他人の心理学 オールカラー (PSYCHOLOGY SERIES vol. 2)
Forer, B.R. (1949) The fallacy of personal validation: A classroom demonstration of gullibility, Journal of Abnormal and Social Psychology, 44, 118-123.

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