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目標達成できる10のコツ|成功できる人とできない人の違いとは?

2018-07-29

目標達成する10のコツ

同じような目標を掲げても、目標達成ができる人とできない人に分かれます。この違いは、どんな思考や計画をするかの違いで生まれます。

イギリスの心理学者リチャード・ワイズマン(Richard Wiseman)氏は、目標達成のための調査を行っています。その調査結果から、どんな思考や行動をすれば目標を達成しやすくなるのかがわかっています。

もしもあなたが、「思ったように目標達成できない・・・」という悩みを持っているのなら、ワイズマン氏の目標達成する10のコツを確認してみてください。

もしかしたら、今まであなたがしてきた努力は、目標達成しにくい努力だったのかもしれません。

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目標達成に関する10のチェックリスト

計画を考える

リチャード・ワイズマン氏は、5000人以上の被験者を対象に「目標を達成するために何をしていますか?」と質問をして、その目標達成のためにしている行為が本当に役に立っているのかを調べ、2010年に発表しています。

次に紹介する「10のチェックリスト」は、多くの人が禁煙やダイエット、資格取得などの目標を掲げた時にしていることです。

番号をふっていますので、「10のチェックリスト」の中で、あなたが目標を掲げた時にしている行為は何番か、番号をチェックしてみてください。

あなたがなかなか目標をクリアできないとしたら、役に立たない行為をしているのかもしれません。

目標達成に関する10のチェックリスト

  1. ステップ形式に分けて計画準備をする
  2. 同じような目標を達成した人を参考にして計画を立てる
  3. 目標を立てたら誰かに話しておく
  4. 計画どおりに進めなかった時におこるマイナス面を想像する
  5. 計画どおりに進んだ時におこるプラス面を想像する
  6. ネガティブな思考にならないように抑えつけておく
  7. 目標達成に近づくたびに自分にご褒美をあげる
  8. 意志の力に頼る
  9. 目標達成への進捗状況を記録する
  10. 目標達成したら人生が変わることを想像する

どの番号の行為があてはまっていましたか?

ワイズマン氏は、これらの行為が目標達成に役に立っているのかを調べるために、一年間にわたって追跡調査をしました。その結果、この「10のチェックリスト」に記載されている行動のうち、その半分は目標達成率が10%以下であることがわかったのでした。

つまり「10のチェックリスト」のうちの半分は、目標達成のためには効果のない行為だったということです。

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目標達成できない人の行為とは?

階段に座る様子

先ほどの「10のチェックリスト」の中で、目標達成に効果のなかった行為とは、偶数番号の行為です。

つまり、「2・4・6・8・10」の行為をしていた人たちは、禁煙やダイエット、資格取得など、目標達成の成功率が低いことがわかったのでした。

「2・4・6・8・10」の行為を並べると、次の5つです。

目標達成率が低い行動

  • 同じような目標を達成した人を参考にして計画を立てる
  • 計画どおりに進めなかった時におこるマイナス面を想像する
  • ネガティブな思考にならないように抑えつけておく
  • 意志の力に頼る
  • 目標達成したら人生が変わることを想像する

「同じような目標を達成した人を参考にして計画を立てる」なんて、一見すると理に叶ってそうな気がしますよね。ですが、他人が成功した条件と、自分が成功する条件を同じに考えてはいけないんですね。

「ネガティブな思考にならないように抑えつけておく」ことも大切な気がしますが、実は “ネガティブな思考にならないように・・・” と考えた時点で、ネガティブな思考は生まれやすくなります。ですので、わざわざネガティブを抑えつけようと考える必要はないんですね。

また、「目標達成したら人生が変わることを想像する」なんて、自己啓発ではよく指摘されることですよね。

『成功をリアルにイメージすれば必ず成功する』という言葉は、自己啓発本を読んだ経験がある人なら、一度は目にしたことがあるのではないでしょうか?

ですがワイズマン氏の調査によると、こういった方法は実は効果がないんですね。

では、どのような行為が目標達成に結びつくのでしょうか?

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目標達成できる人の行為とは?

目標達成

目標達成しやすい行為とは、先ほどの「10のチェックリスト」の奇数番号の行為です。

「1・3・5・7・9」の行為を並べると、次の5つです。

目標達成率が高い行動

  • ステップ形式に分けて計画準備をする
  • 目標を立てたら誰かに話しておく
  • 計画どおりに進んだ時におこるプラス面を想像する
  • 目標達成に近づくたびに自分にご褒美をあげる
  • 目標達成への進捗状況を記録する

あなたが目標へ向けて行動する場合は、これらの方法で進めると達成しやすくなるということですね。

ステップ形式に分けて計画準備をする

目標は、達成しやすい小さなステップに小分けをすることで、最終的な目標を達成しやすくなります。

突然大きな目標を設定しても、ゴールが遠すぎて挫折しやすくなるんですね。

例えば、「3ヶ月後の試験に合格して資格取得!」という目標を掲げた場合の小さなステップは、一ヶ月単位でできること、一週間単位でできること、一日単位でできることは何かに分解していきます。

単位を小さくした分だけ、具体的な行動プランを考えると効果的です。

目標を立てたら誰かに話しておく

目標を掲げたら、親しい人に話しておくと「・・・もう逃げられない!」という気持ちから、目標達成に向けての行動をとりやすくなります。

「3ヶ月後の資格試験に合格するから!」って周りに公言したのに、勉強をサボったりして不合格だと恥ずかしい思いをするからですね。

人は恥ずかしい思いはしたくないですから、最初に宣言した自分の目標に向けて、頑張ろうという気持ちが継続しやすくなるというわけです。

これは「一貫性の原理」と呼ばれる人間の行動心理に基づいています。

計画どおりに進んだ時におこるプラス面を想像する

目標達成に向けて行動をおこす時には、計画どおりに進めないマイナス面のことを考えるよりも、計画どおりに進んだ時のプラス面を考える方が目標達成しやすくなります。

なぜなら、人は意識したことに注意が向き、体もその注意に反応するからです。

例えば、あなたが「明日は仕事をしたくない・・・」と考えたとします。すると体もその考えに反応して、本当に体調が悪くなったりします。

「オレはがんばれる!」と考えれば意欲が湧きますが、「オレは失敗するダメ人間だ・・・」と考えればやる気は出てきません。

心理学では、このような心理作用をプラシーボ効果と言います。

プラス面への思い込みがプラスに作用するからこそ、計画どおりに進んだ時のことを考えた方が良いんですね。

目標達成に近づくたびに自分にご褒美をあげる

目標を小さなステップに分けて、その小さなステップを達成するごとに自分にご褒美をあげることで、最終的な目標を達成しやすくなります。

これは目標が長期プランで、「本来は自分にとってやりたくないこと」の場合に有効だと考えられます。

例えば、大好きな糖質を我慢して行うダイエットや、健康のために泣く泣くタバコを辞めるような場合です。

人は自分の内側からやる気がおきない時には、ご褒美を用意しておくことでやる気を保つことができます。

ご褒美を想像するだけで8週間がんばれる

オランダのブレダ応用科学大学の研究によると、ご褒美を準備するとモチベーションが8週間持続すると発表しています。

例えば、「禁煙を続けられたら、ご褒美に行きたかった高級レストランで食事をしよう!」というような準備をします。この準備によって、8週間は高い幸福度を保つことができます。

研究によると、実際にご褒美を受け取った後は幸福度が2週間で元に戻ります。人はご褒美を受け取った後ではなく、受け取ることを想像している時が一番幸せな時でもあるんですね。

ですので、自分へのご褒美は最長2ヶ月ごとにして、前もって準備しておくと効率的なご褒美になります。

もしも毎日のようにご褒美を準備した場合は、ご褒美という刺激に慣れてモチベーション効果は薄れてしまいます。突発的にご褒美を与えた場合は、モチベーション維持の時間が短いので非効率なご褒美になります。

ですのでご褒美は、ほどほどの間隔を開けることが大切です。

目標達成への進捗状況を記録する

自分が立てた目標は、進捗状況を記録することで達成しやすくなります。

進み具合がわかればモチベーションの維持にも役立ちますし、方向修正の確認にも役立ちます。

なにより、進捗状況を確認することで「目標達成に近づいている」という自覚ができれば、「達成できそう!」という、目標達成にもっとも重要な自己効力感が高まるからです。

記録の方法はノートでもスマホでもかまいませんが、イラストやグラフなど、見た目で進捗状況が分かりやすい工夫をすると効果的です。

リチャード・ワイズマン氏の目標達成する10のコツ

目標達成する10のコツ

ワイズマン氏は調査を元に、目標を達成するためのコツとして、次の10個にまとめてアドバイスしてくれています。

  1. 目標は1つだけにする
  2. 数日じっくり考える
  3. 以前立てた目標は避ける
  4. ごく普通の目標にする
  5. 細かくポイントを設定し、1つずつクリアしていく
  6. 自分にプレッシャーをかけ、サポートを得るために友人や家族に目標を話す
  7. 定期的に「達成するとどう好ましくなるのか」を書き出し、利点を考えるようにする
  8. モチベーションと進歩の感覚を守るため、1つのステップをクリアしたら自分にご褒美を与える
  9. 達成までの計画やプロセスを記録し、グラフや絵を使って分かりやすく示す
  10. 心が折れそうなときは諦めるのではなく、一時的に前の習慣に戻ったと解釈する

目標は人に話さない方が良い?

ワイズマン氏の調査では、目標は人に話した方が良いとしていますが、目標によっては人に話さない方が良い場合があります。

それは、「転職して人生を大きく変化させたい!」「年収を大きく上げたい!」というような、あなた自身が大きな変化や成長をする目標です。

このような目標を打ち明けた場合は、反対される可能性があります。

なぜなら、あなたの生活環境が劇的に変化する目標が達成された場合は、周りの人の生活環境を狂わせることになるからです。

あなたの夢や目標を否定する人のことは、ドリームキラーと言います。

多くの人は変化に臆病

多くの人は、変化に対して臆病です。

例えば、友達はあなたが変化したことで話が合わなくなるかもしれません。あなたの収入レベルが劇的に変化すれば、友達は劣等感を抱くかもしれません。そうなれば、今までの友達関係のバランスが崩れることになります。

今までのあなたと違うあなたに変化するのが不安なんですね。

ですので、近しい人ほど

  • 「大丈夫?無理しなくていいんだよ?」
  • 「諦めたって恥ずかしくないからね」

と、一見応援しているようでありながら、あなたが変化しないように心配をします。あるいは、「そんなの無駄な努力になるからやめときな」と否定するかもしれません。

ただし、周りの人は足を引っ張ろうとしている訳ではありません。あなたのことが心配で、失敗して傷ついたり落ち込んだりするのを見たくないんですね。

それに、あなたが変化して遠くの存在になるのが無意識レベルで怖いんです。

だからこそ、あなたが大きな変化をする目標の場合は、周りの人へのケアが大切になります。そのケアに余分な力を使いたくないなら、目標達成間際になるまでは黙っておいた方が良いかもしれないんですね。

まとめ

心理学者リチャード・ワイズマン氏の調査によると、掲げた目標を達成しやすくするためには、

  • ステップ形式に分けて計画準備をする
  • 目標を立てたら誰かに話しておく
  • 計画どおりに進んだ時におこるプラス面を想像する
  • 目標達成に近づくたびに自分にご褒美をあげる
  • 目標達成への進捗状況を記録する

といったことが大切だとしています。

あなたが目標を立てた時には、このような思考法や実行方法で計画を進めるようにしてみてください。目標達成しやすくなります。

また、一般的な自己啓発本でよく見かける『成功をリアルにイメージすれば必ず成功する』という言葉は、実は効果がありません。リアルにイメージするのなら、『目標達成のための行動をしている自分をイメージする』ことの方が効果があります。

ダイエットに成功した自分を想像するのではなく、ダイエットのために頑張っている自分を想像した方が効果があるということですね。

なかなか目標を達成できないという場合は、目標をステップ形式に分けて、ご褒美を準備することから始めてみてください。

正しい目標設定の仕方は、次の記事で解説しています。
Next⇒「正しい目標設定のコツ|SMARTの法則でコンサルタントいらず!

参考図書

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  • この記事を書いた人

高木浩一

心理学と脳科学が好きなマーケティング・Web集客の専門家/解脱しかけのゲダツニスト/ 大企業のマジメな広告デザインから男性を欲情させるアダルティな広告デザインまで、幅広い分野を経験した元グラフィックデザイナー。心理面をカバーしたマーケティングとデザインの両方の視点をもつ。個人が個人として活躍する時代に向けて「使えるマーケティング」をモットーに情報発信中。

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