コピーライティングで読み手に行動してもらうためには、『情景を鮮明にイメージできるわかりやすい文章』であることが重要なポイントになります。
なぜなら、読み手は文字の意味を頭の中でイメージ(視覚化)して、文章の理解を深めるからです。そして、脳はイメージできることは行動しようとしますが、イメージできないことは行動しようとしない特性があるからです。
例えば、「健康のために、毎日5kmのジョギングをしよう!」という主張の文章があったとします。この場合、あなたは5kmと言われて、どれくらいの距離感なのかをすぐに想像できましたか?
もしも鮮明なイメージができなければ、文章を正しく理解したことにはなりません。その結果、促された行動を取る想像もできないことになります。
『鮮明にイメージが伝わるわかりやすい文章』の書き方テクニックとして、UPWORDS formula(アップワーズ・フォーミュラ)があります。UPWORDSを意識して文章を書けば、頭の中で具体的な絵が浮かび、理解しやすい文章にすることができます。
あなたの書いた文章を劇的にわかりやすくするためには、UPWORDSフォーミュラに沿った表現の方法と、効果的な文章に変える3つの書き方を知っておいてください。
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わかりやすい文章の書き方(UPWORDSフォーミュラ)
UPWORDS formula(アップワーズ・フォーミュラ)とは、コピーライティングを『鮮明に伝わるわかりやすい文章』に変えるための法則です。
世界的に有名なダイレクト・レスポンス・コピーライターのマイケル・フォーティン氏によって提唱されました。
「UPWORDS」とは、「Universal Picture Words Or Relatable, Descriptive Sentences.」の頭文字をとった造語です。『全ての人が頭の中で鮮明にイメージできる言葉や、簡単に連想できる表現』を意味しています。
マイケル・フォーティン氏は他にも、「GDTの法則」「QUESTの法則」「OATHの法則」など、いろいろなコピーライティングの法則を考案されています。
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UPWORDSフォーミュラの効果
UPWORDSフォーミュラに沿った書き方をすることで、次のような効果を狙います。
- 文章を視覚化できるようにする
- 文章を感覚で理解しやすくする
文章を鮮明に視覚化できて、感覚で理解しやすくなれば、読み手は具体的なイメージが描けるようになります。具体的に視覚化できるほど、読み手はメッセージの理解が深まります。
例えば、あなたが東京にお住まいなら「5kmの距離」は、「新宿駅から渋谷駅くらいの距離」と言えばイメージしやすくなるのではないでしょうか。大阪にお住まいなら、「難波駅から心斎橋駅くらいの距離」と言えばわかりやすくなると思います。
あるいは、「健康的な人が歩けば1時間くらいかかる距離」「ジョギング初心者なら40分くらいが目安」という表現もできます。
距離感が具体的にイメージできれば、5kmのジョギングについても「・・・ちょっと大変そうな距離かもなぁ」などと、具体的にイメージできますよね。
わかりやすい文章にできれば、内容についての理解も深まることになります。
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わかりやすい文章にするための表現方法
文章をイメージしやすく、感覚で理解しやすくするためには、次のような表現方法を考えます。
- 五感を使った表現
- わかりやすい比喩
- 連想しやすいモノに例える
五感を使った表現で視覚化できるようにする
人は五感を通してあらゆる体験をしています。ですので、視覚・聴覚・触覚・嗅覚・味覚を使った表現をすれば、鮮明にイメージしやすくなります。
例えば、『健康的になる』という表現は
- 「毎朝爽快な気分で目覚めることができる」
- 「ごはんが美味しく感じる」
といった表現にすることで、イメージしやすくなります。
比喩や類推を使ってわかりやすくする
読み手の身近なモノに例えることで、文章が感覚で理解しやすくなります。
例えば、読み手が野球好きだったら、野球に例えてあげることでわかりやすくなります。
『人生はいつでもやり直せる』というメッセージなら、「たとえ9回裏ツーアウトでランナーがいなかったとしても、逆転できるのが人生だ」という文章にすることで、伝わりやすくなります。
たまに何でもかんでも野球に例える人がいますが、伝える相手が野球をあまり知らなければ、かえって伝わりづらい例えになってしまいます。これは実際のコミュニケーションと同じですよね。
ですので、医療関係者に向けたコピーライティングなら、医療に関することに例えれば伝わりやすくなります。教育関係者なら、教育に関することに例えることで伝わりやすくなります。
連想しやすい似ているモノに例える
コピーライティングでは、『具体的にするために数字を使って表現する』という教えがあります。ただし、イメージしやすいかどうかは別の話です。
イメージしやすくするためには、数字を連想しやすいモノに例えます。
例えば、「1000平方メートルの広さ」という数字を使った表現は、「テニスコート4面分の広さ」と表現した方がイメージしやすくなりますよね。
「ビタミンCが1000mg」という表現よりも、「レモン5個分のビタミンC」という表現にした方が感覚でイメージしやすくなります。
反応が取れる効果的な文章にする3つの方法
マイケル・フォーティン氏は、反応が取れる効果的な文章にするために簡単な3つの方法を提案しています。
- 同じ内容を繰り返す
- 感情に響きやすい言葉を使う
- ポジティブな言葉を使う
1. 同じ内容を繰り返す
同じ内容の主張を繰り返すことで、書き手の伝えたいメッセージが伝わりやすくなります。
「同じ言葉を繰り返す」という意味ではなく、「同じ内容を繰り返す」という意味です。何度も繰り返すことで、記憶に残りやすい利点もあります。
例えば、「Web集客は大切」というメッセージを伝えたい場合は、
- Web集客は小さな力で大きな結果が返ってくる
- 現在ではインターネットを利用しない人はほぼいない
- これからは個人や小さな会社ほど情報発信が大切な集客ツールになる
- ブログ集客をすればブランディングができてファンが生まれる
といった表現に変えて繰り返すことで、いろんな角度から「Web集客は大切」というメッセージを伝えることができます。
2. 感情に響きやすい言葉を使う
言葉には、言葉自身が持つイメージがあります。言葉そのものを変えることで、書き手の意図したイメージが伝わりやすい文章に変えることができます。
例えば「1万円のお金」という言葉は、あまり感情に響く言葉ではありません。
これを「1万円のお金」⇒「1万円の経費」と、言葉を変えてみたらどうなるでしょうか?「経費」という言葉には『マイナス・お金がなくなる』といったイメージが伴います。
「1万円のお金」⇒「1万円の投資」にしたらどうですか? 「投資」という言葉であれば、『後で回収する・未来が良くなる』といったイメージがあります。
他にも、「安い」には『安かろう悪かろう』というイメージがある場合があります。その場合には「経済的」という言葉を使うことで、イメージを変えることができます。
このように、言葉を変えて、書き手の意図したイメージを感情的に伝わりやすくします。
3. ポジティブな言葉を使う
主張したいメッセージには、できるだけポジティブ(肯定的)な言葉を使うことが大切です。なぜなら人が言葉を記憶するときには、単語で記憶しやすいため、否定する部分の言葉が消えてしまう傾向があるからです。
自己啓発などでは有名ですが、次の言葉を読んでみてください。
「想像しないでください」と言っているのに、「ピンクの象」を想像してしまいませんでしたか? 「しないでください」という否定の部分は消えて、「ピンクの象」が鮮明に頭に入った証拠です。
これをコピーライティングに置き換えてみれば、例えば「痛みはほとんどありません」という文章を書いた場合は、「ほとんどありません」の部分が消えて、「痛み」だけが記憶に残りやすいということです。
ですので、「痛みはほとんどありません」ということを伝える場合には、「ほぼ無痛です」という言葉を使った方が「無痛」が記憶に残りやすくなります。
「僕は絶対にあなたを嫌いにはなりません!」と言うよりも、「僕は一生あなたを愛し続けます!」と言った方が、心に良いイメージが残りやすいんですね。
主張にポジティブな言葉を使うことで、ポジティブなイメージが記憶に残りやすくなります。
まとめ
コピーライティングでは、文章の内容が読み手の頭の中で鮮明にイメージできることが大切です。
『鮮明に伝わるわかりやすい文章』に変える書き方のテクニックとして、「UPWORDSフォーミュラ」があります。文章を視覚化できるようにして、感覚で理解しやすくすれば、読み手の理解が深まります。
そのためには、次のような書き方を心がけます。
- 五感を使った表現
- 読み手にとってわかりやすい比喩
- 連想しやすいモノに例える
また、反応が取れる効果的な文章にするためには、次の3つが大切です。
- 同じ内容を繰り返す
- 感情に響きやすい言葉を使う
- ポジティブな言葉を使う
あなたの書いた文章がUPWORDSに沿った書き方になっているか、ぜひ一度チェックしてみてください。
次の記事では、情景を伝える文章にするために便利なお役立ちツールを紹介します。
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