Webマーケティング術

つまりWeb集客とは、アクセス数とコンバージョン率のアップだけ

2015-11-17

Web集客 とはアクセスを集めることと成約率を上げること

世の中には、いろいろなWebマーケティングの手法が出回っています。一見複雑そうで分かりにくいですが、実はたった2つの数字に注目するだけで大丈夫です。

つまりWeb集客とは、次の2つの数字を上げることです。

  1. アクセス数を上げる
  2. コンバージョン率(成約率)を上げる

この記事では、

  • Web集客とは何か?
  • 売上げを伸ばすためのアクセス数とは
  • 売上げを伸ばすためのコンバージョン率とは
  • 2つの数字を上げる方法

について解説します。もしもあなたがWeb集客の初心者なのであれば、この記事を最後まで読んでみてください。

Web集客の指標となるアクセス数とコンバージョン率がわかり、インターネットを使って売上げを伸ばす方法がわかるようになります。

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Web集客とは

Web集客とは、ウェブサイト(ホームページ)・ブログ・メールマガジン・YouTube・Facebook・ツイッター・インスタグラムなどのインターネットを経由した集客方法のことです。

Web集客で使うメディアの分類は「トリプルメディアとは?時代に合わせた3タイプのマーケティング戦略」の記事で解説しています。

Web集客の売上げ要素

Web集客での売上げは、次の要素に分解できます。

Web集客での売上げの要素

売上げ = アクセス数(PV)× コンバージョン率(CVR)× 商品単価

例えば、月間の売上げが34万円だった場合、その内訳は

  • 4000円の商品Aが、月間5000PVのウェブページで 0.8%のコンバージョン率で16万円売れた
  • 3000円の商品Bが、月間4000PVのウェブページで 1.5%のコンバージョン率で18万円売れた

といった分解ができます。

月間売上げの例え

・16万円 = 月間5000PV × CVR 0.8% × 4000円
・18万円 = 月間4000PV × CVR 1.5% × 3000円

アクセス数(PV)とは

アクセス数とは、ウェブサイト内の特定ページが開かれた回数のことです。ウェブサイトがどれくらい閲覧されているかを測る一般的な指標のひとつで、ひと月の訪問数は「月間PV」と言います。

PV=ページビュー(Page View)の略。

コンバージョン率(CVR)とは

コンバージョン率とは、Webサイトに集まったアクセスのうち、目標とする成果が達成できた割合のことです。コンバージョンとは「転換」という意味で、コンバージョン率や成約率とも呼ばれます。

CVR=コンバージョンレート(Conversion Rate)の略。

コンバージョン率の計算方法

成約件数 ÷ アクセス数 × 100 = コンバージョン率

コンバージョン率の例え

例えば、月間アクセス数が5000PVのウェブページで、ひと月に50件の成約(問い合わせや購入)を獲得していれば、コンバージョン率が1%のサイトということになります。

コンバージョン率の例え

成約件数(50件) ÷ アクセス数(5000PV) × 100 = コンバージョン率(1%)

アクセス数を2倍にできたら、成約件数もおよそ2倍になります。コンバージョン率が1%のサイトで月間アクセス数が1万PV集まれば、約100件の成約が見込めることになります。

成約数の予測の例え

アクセス数(1万PV)× コンバージョン率(1%)= 成約件数(100件)

ビジネスは「集客」と「販売」の2つに分けられる

ビジネスとは「集客して ⇒ 販売する」の2つで成り立ちますよね。ですのでWeb集客でも、「集客」と「販売」の2つのパートに分けて考えるとわかりやすくなります。

集客とはアクセス数(PV)、販売とはコンバージョン率(CVR)に置き換えることができます。

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集客:Web集客でのアクセス集めは母数を増やすこと

Webサイトのアクセス数を上げることは、販売の可能性の母数を増やすということです。

実店舗で例えると、店内に多くの人を呼び込むことです。

例えば、あなたが雑貨店を営んでいるとします。売上げの可能性を上げるためには、より多くの人を店内に呼び込んだ方が良いですよね。

10人に1人の割合で商品を買ってくれるとしたら、10人よりも20人店内に呼び込めば、売上げが増える可能性が上がるからです。

Webサイトも同様に、アクセス数をアップできれば、問い合わせ数や購入数が増える可能性が高くなります。ですのでアクセスを多く集めることは、Web集客ではすごく重要な要素になります。

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アクセス数を上げるには?

では、あなたのWebサイトのアクセス数を上げるには、どんな対策をすれば良いでしょうか?

大きく分けると、2つの方法があります。

アクセス数を上げる2つの対策

  1. 広告を出してアクセス数を上げる
  2. 広告を出さずにアクセス数を上げる

1. 広告を出してアクセス数を上げる

手っ取り早くアクセスを集める最も簡単な方法は、広告を出すことです。

Googleアドワーズや Yahoo!プロモーション広告(リスティング広告)、Facebook広告などに出稿して、あなたのWebサイトにアクセスを集めます。

2. 広告を出さずにアクセス数を上げる

広告を出さずにアクセスアップをさせる場合は、Googleや Yahoo!検索などの自然検索で、あなたのWebサイトを上位表示させてアクセスを集めます。

検索で上位表示させる対策は、SEO対策と言います。

より多くのアクセスを集めるためには、いろんな検索キーワードから自社ウェブサイトへの流入を図るために、Webサイトのコンテンツ数(記事数)を増やす必要があります。

記事数を増やす際には扱うキーワードが重要になりますが、SEOキーワード戦略は大きく分けると2つあります。

2つのSEOキーワード戦略

  1. 瞬間的に爆発するトレンドキーワードを使って短期的にアクセスを集める
  2. 検索数が少ないロングテールキーワードを使って長期的にアクセスを積み重ねる

2-1. トレンドキーワードで短期的にアクセスアップを狙う

1つ目のSEOキーワード戦略は、トレンドキーワードを使ったアクセスアップです。

トレンドキーワードとは、「今話題になっている」、あるいは「これから話題になりそう」なネタに使われるキーワードのことです。時事ネタに関するキーワードや、毎年ある時期に多く検索されるキーワードを指します。

例えば、ある芸能人が話題になれば、その芸能人の名前で多くの検索がされます。夏になれば「夏休み」、冬になれば「クリスマス」といったキーワードでの検索が多くなります。

このトレンドキーワードを使ったコンテンツ(ブログ記事)をつくることで、爆発的なアクセス数を狙います。

本来はアクセスを多く集めることで広告収入を得るビジネスモデルとして使われますが、あなたのビジネスと関係しているトレンドキーワードであれば、成約件数アップを期待することができます。

ただしトレンドキーワードは、旬を過ぎるとほとんど検索されなくなる可能性があります。ですので、短期的なアクセスアップの方法になります。

2-2. ロングテールキーワードで長期的にアクセス数を積み重ねる

2つ目のSEOキーワード戦略は、ロングテールキーワードを使ったアクセスアップです。

ロングテールキーワードとは、検索数の多いビッグキーワードと一緒に検索される、複合キーワードのことです。

検索数自体は少ないですが、ロングテールキーワードを使ったコンテンツ(ブログ記事)を量産することでアクセスアップを狙います。

例えば、「中古車」というキーワードでの検索は月間平均検索回数が100万回以上ありますが、ライバル記事も多く、検索で上位表示させるのは至難の技です。そこで「4wd 中古車 おすすめ」といった、月間平均検索回数が1000回未満のキーワードを使って、たくさんの記事を書いていきます。

このような戦略を、ロングテールSEOと言います。

ロングテールSEOに取り組めば、一つ一つの検索回数は少ないですが、やがてアクセス数は増え、安定的にアクセスを集められて、コンバージョン率の高いWeb集客ができるようになります。

アクセス数を上げる際の注意点

アクセス数を上げることだけに注力してしまうと、コンバージョン率は下がりやすくなる傾向があるので注意が必要です。

なぜなら、あなたの紹介する商品・サービスにあまり興味のない人も集めてしまう可能性があるからです。もしもWebサイトのテーマとかけ離れた人を集めた場合は、コンバージョン率が0%になる可能性もあります。

例えば、スポーツ用品店で『かわいい猫の写真展』を開いて多くの人を集めたって、スポーツ用品を買ってくれる可能性はおそらく低いですよね。

ですので、アクセスを集める際には、あなたの理想のお客さん像「ペルソナ」をしっかり想定して、その人に向けたコンテンツ(ブログ記事)を作成することが大切です。

スポーツ用品店なら、スポーツ用品を購入してくれる可能性のある人を集める必要があるということですね。

販売:Web集客でコンバージョン率を上げるのは効率化を図ること

Web集客でコンバージョン率を上げることは、販売の効率化を図るということです。

たとえWebサイトのアクセスアップができたとしても、コンバージョン率(成約率)が悪ければ Web集客ではあまり意味がありません。

例えば、たとえ雑貨が好きな人をたくさん店内に呼び込んでも、商品が乱雑に置かれていたり、商品の説明が悪かったり、接客が悪ければ、せっかくお店に入った人が何も買わずに出て行ってしまうということです。

販売方法の改善でコンバージョン率はアップする

コンバージョン率をアップできれば、現状のアクセス数が変わらなくても、問い合わせ数や購入数はアップします。ですのでコンバージョン率を上げることは、Web集客にとって非常に重要な要素です。

先ほどの例えを使えば、月間アクセス数が1万PVでコンバージョン率が1%のサイトを、2%のコンバージョン率に改善できたらどうなるでしょうか?

アクセス数はそのままでも、成約数は2倍になります。

成約数の予測の例え

コンバージョン率(2%)× アクセス数(1万PV)= 成約件数(200件)

逆にいうと、コンバージョン率が2%なら、アクセス数は半分でも 100件の成約を達成できるということですね。

成約数の予測の例え

コンバージョン率(2%)× アクセス数(5000PV)= 成約件数(100件)

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コンバージョン率を上げるには?

コンバージョン率を上げるためには、次のような改善方法があります。

  • ランディングページのファーストビューを変える
  • 伝えるメッセージを変える
  • 魅力的な取引にする
  • クリックしたくなるCTAボタンにする

改善のためには、マーケティングの知識コピーライティングの技術が必要になります。

ランディングページのファーストビューを変える

広告に出すような販売ページのことは、ランディングページとも言います。

このランディングページを開いた瞬間に目にするファーストビューを改善することで、コンバージョン率のアップを狙います。

訪問者はたった3秒で、そのページを見続けるかどうかを判断すると言われています。ですので、最初の3秒をクリアして最後まで読んでもらえれば、それだけでコンバージョン率が上がるかもしれないんですね。

訪問者にとって、瞬間的にわかりやすいデザインであることが大切です。

伝えるメッセージを変える

訪問者(お客さん候補)に取ってほしい行動を明確なメッセージに改善します。伝えるメッセージが悪ければ、訪問者は何もせずに立ち去ってしまうからです。

  • 訪問者は何を求めているのか?
  • どんな悩みがあるのか?
  • どんな偏見を持っているのか?
  • どんなことなら信用するのか?

について考えて、訪問者の疑問に答えるメッセージを用意する必要があります。

魅力的な取引にする

取引のことは、ビジネス用語ではオファーと言います。

Webサイトでコンバージョンしてほしい内容が、訪問者にとって魅力的なオファーであるかどうかも改善の必要があるかもしれません。

訪問者にとって魅力的なオファーであれば、コンバージョン率は上がります。

クリックしたくなるCTAボタンにする

コンバージョンのためのボタンのことを、CTA(Call To Action)ボタンと言います。あまり重要視されませんが、このCTAボタンもコンバージョン率改善のための要素になります。

クリックしたくなるCTAボタンであることも重要なんですね。

アクセス数アップが先か? コンバージョン率アップが先か?

Web集客での成約数を2倍にしたいと考えた場合、アクセス数とコンバージョン率では、どちらを先に対策すれば良いでしょうか?

誰に対して何をどれだけ成約させたいのかにもよりますが、まずは現在のあなたのWebサイトの、アクセス数とコンバージョン率を把握する必要があります。

業界別のコンバージョン率の目安

少し古いですが、2012年に調査された業界別のコンバージョン率の平均は、次のとおりです。コンバージョン率の平均は、一般的に2〜3%ほどだと言われていました。
出典:MarketingSherpa

業種平均コンバージョン率
コンサルティング&ファイナンス10%
メディア&出版10%
教育・医療8%
ソフトウェア、クラウド7%
技術機器、ハードウェア5%
製造業、加工業4%
旅行・サービス業4%
小売・EC3%
非営利団体2%
その他8%

こちらのデータは、コンテンツマーケティングが広まる前の数字です。現在でのコンバージョン率の平均はもっと低くなり、1〜2%ほどだと言われています。

コンテンツマーケティングとは、「今すぐ商品が欲しい」という人だけではなく、「ちょっと興味があるくらい」の幅広い層を集めるマーケティング戦略です。

ですので、どんなオファーを用意するかによって、コンバージョン率は変わります。

Web集客のための順番

Web集客のための対策としては、次の順番が効率的だと考えられます。

Web集客のステップ

  1. 成約数が40を超えるまでは、アクセス数を増やす対策をする
  2. コンバージョン率(成約率)を上げる対策をする
  3. 成約数を増やすために、アクセス数を増やす対策をする

もしもあなたがWebサイトを運営し始めたばかりで、成約数が40未満の場合は、成約率が正しい数値として判断できない可能性があります。ですので、成約数が40を超えるまでは、アクセスアップの対策をすることが良いと言えます。

コンバージョン率が極端に低くなければ、費用対効果の良い広告をつくってアクセスアップを狙います。それが成約数を2倍にする、一番簡単な方法です。

コンバージョン率が悪いようなら、アクセスを集めつつ、コンバージョン率の改善も同時に行うようにします。コンバージョン率が悪い原因の仮説を立てて、改善して実行し、数値の経過を見て、さらに改善していきます。

いわゆるPDCAサイクルで、売上げを伸ばしていきます。

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まとめ

Web集客をシンプルに考えれば、Web集客とはアクセス数とコンバージョン率の2つの数値を上げるだけです。

アクセス数を上げるためには、広告を出すことが最も簡単な方法です。もしくは、あなたのウェブサイトを自然検索で上位表示させる必要があります。

自然検索で上位表示させることをSEO対策と言いますが、SEO対策ではキーワードを洗い出したり、コンテンツ(ブログ記事)を充実させるなど、結果が出てくるまでにはある程度の期間(3ヶ月〜半年ほど)が必要になります。

また、コンバージョン率を上げるためには、デザインやコピー(文章)の変更などで、比較的短期間での改善が期待できます。

Web集客で売上げを伸ばすためには、まずは現在のあなたのWebサイトの、アクセス数とコンバージョン率を調べてみてください。

追伸

もしも「自分のビジネスではどんなWeb集客をすればいいの・・・?」という疑問があれば、当サイト(Web活用術。)の特別コンテンツを参考にしてみてください。

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  • この記事を書いた人

高木浩一

心理学と脳科学が好きなマーケティング・Web集客の専門家/解脱しかけのゲダツニスト/ 大企業のマジメな広告デザインから男性を欲情させるアダルティな広告デザインまで、幅広い分野を経験した元グラフィックデザイナー。心理面をカバーしたマーケティングとデザインの両方の視点をもつ。個人が個人として活躍する時代に向けて「使えるマーケティング」をモットーに情報発信中。

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