個人や会社が自分で所有しているメディア(おもにWebサイト)を使って情報発信をするマーケティング戦略のことを、オウンドメディアマーケティングと言います。
オウンドメディアマーケティングを始めれば、広告費をグッと抑えて、より多くのお客さんを獲得できるようになります。
この記事では、次の2つのポイントを解説します。
- なぜオウンドメディアマーケティングでお客さんが増えるのか?
- オウンドメディアマーケティングはどのように始めるのか?
オウンドメディアマーケティングを始める際の参考にしてみてください。
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オウンドメディアマーケティングとは
オウンドメディアマーケティングとは、自社のWebサイトから有益な情報を発信することで、商品を買う可能性のある人との接点を増やすためのマーケティング戦略です。
今すぐ商品・サービスを購入してくれるお客さんだけを探すのではなく、今後、商品・サービスを買ってくれる可能性のある人(見込み客)を集めるための戦略です。
大きな会社から、小規模ビジネス、個人ビジネスでも始めることができます。小さな会社や個人ビジネスにとっては、ブログで行うマーケティングと捉えておけば大丈夫です。
どんな情報を発信するの?
見込み客との接点を増やすためには、商品・サービスに関係する幅広い有益な情報を発信します。そして、「◯◯に困ったらこのサイトを見てみよう」という専門性を持たせたサイトにします。
例えば、あなたがカウンセラーとしてアダルトチルドレンのカウンセリングを提供しているとしたら、アダルトチルドレンで悩む人に向けて、アダルトチルドレンに関する幅広い情報を発信します。
- どんな人がアダルトチルドレンになりやすいのか?
- どんな原因があるのか?
- どうやったら直すことができるのか?
- どんなことに気をつけて生活を送ればよいのか?
- 他にも似ている症状などはあるのか?
このような情報を発信することで、「アダルトチルドレンに悩んだらこのサイトを見てみよう」と感じてもらえれば、何度も訪問してもらえて関係性を強くすることができます。また、役に立った情報は、SNSで拡散してくれる可能性も高まります。
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なぜオウンドメディアでの情報発信が有効?
オウンドメディアでの情報発信が有効な理由は、大きく分けて3つあります。
- 広告の効果が薄れてきたから
- 広告費が高騰してきたから
- Google検索エンジンが向上してきたから
1. 広告の効果が薄れてきたから
情報発信が有効なのは、企業側からの一方通行的な広告の効果が薄れつつあるからです。
多くの人は、知りたい情報を調べるためにインターネットを利用します。「広告が見たい!」とは思って利用するわけではありません。
スマホとソーシャルメディアが当たり前のように普及した現在では、欲しい情報はすぐに手に入れられるようになりました。気になる商品があれば、すぐにインターネットを使って詳細や口コミ情報を調べることができます。
友達が発信する口コミ情報は、企業が発信する宣伝広告よりも信用される傾向があります。ですので、単純な広告はあまり見られなくなっている現状があるんですね。
だからこそ、見込み客に注目してもらうためには、宣伝よりも有益な情報であることが有効なんですね。
2. 見込み客獲得の広告費が高騰してきたから
また、情報発信が有効なのは、広告費が高騰してきたことも関係しています。
Webサイトを集客に利用するためには、見込み客のメールアドレスを獲得するマーケティング戦略があります。
ひと昔前は、見込み客のメールアドレスを獲得するためにかかる広告費用は、一人あたり100円ほどでした。1万円の広告費で、100人のメールアドレスを獲得できていたことになります。
ところが現在では、一人あたり2000〜3000円かかるとも言われています。100人のメールアドレスを獲得するには、20〜30万円かかるようになったんですね。
情報発信を行えば、広告を出すことなく見込み客のメールアドレスを集めることが可能になります。毎月数千円のWebサイトの維持費だけで、毎月100人のメールアドレス獲得も可能です。
3. Google検索エンジンが向上してきたから
広告費を出さなくても見込み客のメールアドレスを獲得できるのは、検索エンジンが向上したからです。
ひと昔前はブラックSEOと呼ばれる手法で、なんの価値もないような記事でも検索上位に表示されることがありました。ですが現在では、検索エンジンが向上したことで、質の高いコンテンツは検索で上位表示されるようになりました。
検索ユーザーにとって有益なコンテンツさえ作っていれば検索上位に表示できるので、自然検索から多くの見込み客を集められるようになったんですね。
このように、たとえ小さな会社や個人ビジネスでも、広告を出さずに見込み客との接点を増やし、関係を深めることができるのが情報発信が効果的な理由です。
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オウンドメディアマーケティングの目標は?
オウンドメディアマーケティングの目標は、大きく分けると3つあります。
- 商品・サービスの認知拡大
- 見込み客の獲得
- 商品・サービスの販売
もっとも重要な目標は、認知拡大による見込み客の獲得です。
Google や Yahoo! といった自然検索で、見込み客の方から自社Webサイトを見つけてもらって、最終的に見込み客のメールアドレス獲得を目指します。
オウンドメディアマーケティングの指標
オウンドメディアマーケティングの成功の指標は、次の2つです。
- アクセス数
- 見込み客獲得数
毎月どれくらいのお客さんを獲得したいのかによって、目標とするアクセス数を決めます。
オウンドメディアマーケティングのメリット
オウンドメディアマーケティングのメリットをまとめると、次のとおりです。
- 理想の顧客像を集められる
- ブランディングができる
- 広告費を削減できる
- 潜在的な見込み客も集められる
- 見込み客から顧客化への仕組みができる
広告費を削減して自由にブランディングができる
オウンドメディアマーケティングは、想定した理想の顧客像へ向けたコンテンツ(情報)を発信することで、集めたい人を集めることができます。
また、イメージをコントロールして情報発信をすることで、自社のブランディングを構築することができます。見込み客にとって特別な存在になることができれば、長年に渡ってあなたのビジネスを利用してくれるようになります。
さらに、一度作ったコンテンツは資産となって残り続け、広告費を払うことなく毎月新しい見込み客を獲得できるようになります。
ニーズのはっきりしていない人を顧客化できる
オウンドメディアマーケティングは、計画的にいくつもの記事をつくることで、ニーズ(要望)がはっきりしていない人を集めて、具体的な欲求が生まれる流れをつくることができます。
例えば、あなたがダイエットサプリメントを販売しているとしたら、オウンドメディアでは『健康』についての記事を用意します。
『健康』についてなんとなく興味のある人が記事を読んでくれた場合は、次第にダイエットがしたくなって、「サプリメントを飲んでみようかなぁ・・・」という欲求が生まれる流れをつくることができます。
「今すぐ商品がほしい!」という気持ちでインターネットを利用する人は、全体の1%ほどだと言われています。一方で、ぼんやりとした欲求を持っている人は全体の80%ほどだと言われています。
1%の人だけを狙うのではなく、より多くの潜在顧客を狙えるのがオウンドメディアマーケティングのメリットです。
オウンドメディアマーケティングのデメリット
オウンドメディアマーケティングを始めるには、デメリットもあります。
- 成果が出るまでには時間がかかる
- SEOの知識とコンテンツ作成の技術が必要
成果が出るまでには時間がかかる
オウンドメディアマーケティングに取り組んでも、成果が出てくるまでには3〜6ヶ月程度の時間がかかります。Googleが優良なコンテンツだと認めて検索上位に表示してくれるまでには、ある程度の時間とコンテンツ量が必要になるからです。
SEOの知識とコンテンツ作成の技術が必要
Googleが認めてくれるコンテンツを作成するためには、ある程度のSEOの知識も必要になります。コンテンツを作成するにも、ライティングの技術が必要になります。
小さな会社であれば、記事作成を社員に書いてもらうために教育する必要があるかもしれません。
個人ビジネスなどで、あなた自身がブログ記事を書くのであれば、本業がおろそかにならないためにも、なるべく短時間で良質なコンテンツを作成する技術が必要になります。
このように、オウンドメディアマーケティングのデメリットは、成果が出るまでには時間と労力がかかることです。
アクセス数と見込み客獲得数を増やすには?
では最後に、オウンドメディアマーケティングの進め方を解説します。
アクセス数と見込み客獲得数を増やすための簡単なステップは、次のとおりです。
- ペルソナを想定する
- キーワードを洗い出す
- 記事を作成する
- 見込み客を獲得する
STEP 1. ペルソナを想定する
まずは理想の顧客像(ペルソナ)を想定することから始めます。
- あなたの商品・サービスを欲しいと思う人はどんな人か?
- その商品・サービスを利用したい人の悩みは何か?
- どんな知識を欲しがっているか?
を想定します。
STEP 2. キーワードを洗い出す
ペルソナを想定したら、次はペルソナが検索しそうな商品・サービスに関連するキーワードを洗い出していきます。
ペルソナがどんなことを知りたがっているのかを想定して、そのキーワードがどのくらいの多さで検索されているのかについても調べます。
オウンドメディアで多くのアクセスとコンバージョンを獲得するためには、ロングテールキーワードを使ったコンテンツSEOが有効です。
STEP 3. 記事を作成する
洗い出したキーワードを元に、コンテンツ(ブログ記事)を作っていきます。
あなたが書きたい記事を書くのではなくて、ペルソナが読みたい記事を書くことが大切です。そうすることで、検索上位に表示されるコンテンツを作ることができます。
アクセス数を増やすためには、大まかな目安としてですが 100記事ほどあると効果が見込めます。20〜30記事ほどでは自然検索で上位に表示される記事も少なく、アクセス数を増やすことが難しいからです。
STEP 4. 見込み客を獲得する
見込み客を獲得するためには、見込み客がメールアドレスを教えてでも欲しくなる無料プレゼントを用意します。
無料プレゼントは、
- 見込み客が欲しいと思うモノ
- そのあと紹介する本命の商品と関連性があるモノ
であることが大切です。
まとめ
オウンドメディアマーケティングとは、自社が所有しているメディアを使って有益な情報を発信するマーケティングのことです。企業が行うだけのマーケティングではなく、個人ビジネスでもブログを使ってできるマーケティングです。
オウンドメディアマーケティングでは、多くのアクセスを集めて、見込み客との接点を増やすことを目的にします。ブランディングや長期的な集客に向いているマーケティングです。
もしもあなたがWeb初心者で、インターネットからの集客をお考えなら、オウンドメディアとして WordPress で自社Webサイトを構築して、ブログ記事で情報発信することをおすすめします。
次の記事では、WordPressがオススメできる理由を解説しています。
Next⇒「WordPressの無料と有料テーマの違い|Web集客は有料の一択!」
追伸
もしも「自分のビジネスではどんなWeb集客をすればいいの・・・?」という疑問があれば、当サイト(Web活用術。)の特別コンテンツを参考にしてみてください。
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